トイレリフォームの費用相場
それではトイレリフォームの費用相場について解説していきます。トイレのリフォームは、内容によって費用が異なることが一般的です。
トイレの種類
トイレには次のようにさまざまなタイプがあります。

- タンクレストイレ:タンクがなく、コンパクトでデザイン性が高いことが特徴です。節水性能や掃除のしやすさから注目されていますが、価格が高めであることや設置条件が限られる場合があるため、普及は徐々に進んでいる段階と考えられます。
- 一体型トイレ:便器・タンク・便座が一体化したデザインで、掃除のしやすさや見た目のスタイリッシュさから、近年人気が高まっています
- 組み合わせ便器:便器・タンク・便座が別々になっている従来型のトイレで、価格が比較的安価であることから、多くの家庭で採用されています。
種類により、デザインや掃除のしやすさ、価格に違いがあります。
監修者:
一級建築士
林 由紀子- トイレの種類にはそれぞれ特徴があり、見た目や価格だけでなく、お手入れのしやすさや設置条件も異なります。たとえば、空間をすっきり見せたいならタンクレス、小さなお子さまや高齢の方が使うなら一体型がおすすめ。手洗いの位置なども含めて、ご家族の暮らし方に合ったタイプを選びましょう。実物に触れられるショールームでの体験も大きなヒントになります。
トイレリフォームの費用相場
トイレリフォームの費用相場は、工事内容にもよりますが、2〜57万円です。ただ、トイレの移動や新設のリフォームは、30〜100万円が費用相場になります。また、トイレを増築する場合の費用相場は、70〜200万円など高額になるでしょう。
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トイレリフォームの種類と種類別参考価格
トイレリフォームの種類は、工事内容により違いがあり、トイレまるごとリフォームする(トイレ本体と内装込み)や、トイレ本体を古いものから新しいものへ交換するものがあります。他にも、トイレを別な場所に移動や、新しく新設するリフォームがあり、価格や施工に必要な時間に違いがあります。
それでは、トイレリフォームの種類や種類別参考価格を以下の表にまとめましたので、確認していきましょう。
工事内容 | 施工費用参考価格 | 備考 |
---|---|---|
洋式→洋式トイレ本体の交換 | 5~20万円 | グレードにより価格が異なる |
和式→洋式トイレへの交換 | 10~60万円 | 配管・床段差・内装調整などの工事が必要 |
トイレ空間全体をリフォーム(洋式→洋式の本体交換+内装) | 15~35万円 | 洋式トイレの交換+壁紙や床材の張替えなどを含む。和式→洋式は対象外 |
トイレ空間の内装工事のみ | 壁紙クロス:2~5万円 床材張り替え:1~6万円 |
トイレ本体は交換しない場合 |
手すり設置 | 2~20万円 | バリアフリー目的や介護補助として |
手洗い器(カウンター)設置 | 10~20万円 | 給排水工事が必要な場合あり |
便座交換・温水洗浄便座の設置 | 5~10万円 | コンセント・水圧対応が必要な場合も |
トイレの移動 | 30~60万円 | 配管延長・床解体など含む大規模工事 |
トイレの新設 | 50~100万円 | 新たな設置場所をつくる場合 |
トイレの増築 | 70~200万円 | 建物の構造変更を伴う工事 |
\トイレのリフォーム費用は、リフォームの『その後』にも注意?/
リフォーム
経験者
Sさん- 水道代だったり電気代が結構高くなってしまいました。便座があったかくなるんだけどそれをやると電気代かかるかな。と。。。
監修者:
一級建築士
林 由紀子- トイレは毎日使う場所だからこそ、ちょっとした配慮が快適さにつながります。たとえば、ショールームで実際に座ってみて、手すりやトイレットペーパーの位置(左右どちらが使いやすいか、高さや距離はどうか)を体感しておくと、暮らしに合った細やかな使いやすさが見えてきます。本体だけでなく、空間全体の使いやすさまで一緒に考えることが大切ですね。

- 付け足しポイント!
-
🔹補助金の対象になりやすい工事🔹
- 手すり設置➡ 介護保険の住宅改修費 対象になる場合あり
- 和式から洋式への交換➡ 高齢者住宅改修補助の対象になることも
- バリアフリー化(段差解消・動線改善など)➡自治体の補助制度が利用できる可能性あり
- 手洗い器の設置・移動➡バリアフリー設計なら対象となることも
- トイレの移動・新設➡条件により一部補助される場合あり
トイレリフォームの工事内容によって費用は大きく異なりますが、同じ工事でも業者によって金額や提案内容が変わることがあります。
必ず契約前に複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用内訳をしっかり確認しましょう。
また、手すりの設置や和式から洋式への変更など、介護やバリアフリーを目的とした工事では補助金が使える可能性もあります。
ただし、補助金の条件や申請方法は自治体によって異なるため、事前に必ず役所や地域の窓口で確認しておくと安心です。
監修者:
一級建築士
林 由紀子- 補助金は、負担を抑えながら理想のリフォームを叶えるための心強いサポートです。ただし申請は「工事前」が原則で、内容や対象工事は自治体によって異なります。まずは早めに情報を調べ、必要があれば業者や地域の窓口に相談を。制度に振り回されるのではなく、“暮らしに必要なリフォーム”を第一に考え、その実現を後押ししてくれる手段として補助金を活用できると良いですね。
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トイレリフォームで
後悔しない費用のポイント

トイレリフォームで後悔しないためには、次のようなポイントが挙げられます。
- 相見積もりを複数業者に依頼する
- 補助金制度を活用する
- 施工期間中のトイレは業者に相談する
ポイントの内容について詳しく解説していきます。
相見積もりを複数業者に依頼する
トイレリフォームの費用で後悔しないためにも、相見積もりを複数業者に依頼しましょう。目的は、相見積もりを確認し比較できるため、依頼したい工事内容の費用相場を知ることができますし、施工を安価にしてくれるリフォーム業者も見つけることができるからです。
ただ、トイレリフォームの費用が安価なだけでなく、信頼できる業者に依頼することが大事です。
補助金制度を活用する
トイレリフォームの費用を抑えるためにも、補助金制度を確認して活用することが大事です。依頼する業者や役所にも補助金制度について相談したり、自分でも調べてみましょう。おもに省エネやバリアフリーになるリフォームなら、介護保険だけでなくリフォーム補助金が活用できるでしょう。
補助金を活用して、おしゃれなトイレに費用を抑えてリフォームしてみてください。
施工期間中のトイレ対策は業者に相談する
トイレリフォームの費用で後悔しないためにも、施工期間中のトイレ対策は業者に相談しましょう。リフォームする工事内容によって当日中に完了する場合や、数日を要する場合もあります。
対策としては、災害用の簡易トイレの活用で間に合うなら大丈夫ですが、家族の人数や施工日数によりリフォーム業者が仮設トイレを設置してくれますが、通常レンタル費用が必要です。そのため、トイレリフォームを依頼する際にレンタル費用について、業者に安く抑えることができないか相談してみましょう。
\ほかにもある?トイレのリフォームで後悔しないポイントを聞いてみた/
リフォーム
経験者
Iさん- 仕上がりのイメージを想像できる資料を用意しておくと良いかも。
例えば、インテリア雑誌やSNSを見てある程度のイメージを持っておくといいです!
リフォーム
経験者
Zさん- すすめられて良いと思ってしまっても良い=自分の家に必要とはいえない。その場のノリだけで決めるのは本当によくない。理想とそれを叶える金額には限度がある…そうひしひしと感じました。
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リフォームするトイレの選び方や
種類別メリット・デメリット
ここからは、リフォームするトイレの選び方や種類別メリット・デメリットを解説します。
トイレの選び方
トイレの選び方は、次の3つの選び方があります。

- 価格で選ぶ
- デザインで選ぶ
- 清掃しやすいかで選ぶ
選び方の内容について詳しく確認していきましょう。
価格で選ぶ
トイレの選び方1つ目は、価格で選ぶことです。
価格はタンクレストイレの種類が、組み合わせや一体型よりも高い傾向があります。ただ、タンクレストイレは、タンクに水を溜める必要性がなく連続してトイレを流すことができるメリットがあります。そのため、価格だけでなく家族構成や利用状況を考えて選びましょう。
デザインで選ぶ
トイレの選び方2つ目は、デザインで選ぶことです。
デザインは種類により違いがありますが、シンプルなデザインが好みの方には、タンクレストイレがおすすめです。ただ、組み合わせや一体型トイレ本体には手洗い部分の有無はリフォームで可能ですが、タンクレストイレにはないのはデメリットになるでしょう。
清掃のしやすさで選ぶ
トイレの選び方3つ目は、清掃のしやすさで選ぶことです。
簡単に清掃できるのは、シンプルなデザインのタンクレストイレになるでしょう。対照的に組み合わせや一体型トイレは、外観がデコボコしているため、清掃はしにくいです。ただ、トイレは毎日利用する場所になりますので、清掃を定期的にして清潔にするようにしてください。
トイレの種類別メリット・デメリット
トイレは種類によって、メリット・デメリットに違いがあります。
新しくリフォームしたい、おしゃれなトイレについてもメリット・デメリットを把握しておいて損はないでしょう。
トイレの種類別メリット・デメリットをまとめたのが次の表になります。
トイレの種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
タンクレストイレ |
・掃除がしやすい ・連続してトイレを流せる |
・価格が高い ・トイレ本体に手洗い部分がない |
一体型トイレ |
・タンク上部の手洗い部分の有無が選べる ・掃除がしやすい |
・タンクに水が溜まるまで再度流せない ・便座が故障するとトイレを丸ごと交換する必要がある |
組み合わせトイレ |
・価格帯が安い ・トイレの便座が故障したときは便座部分の交換で対応できる |
・他種類のトイレよりも清掃しにくい ・タンクに水が溜まるまで再度流せない |
トイレは毎日利用しますので、ぜひお気に入りのトイレを選んでリフォームしてください。
監修者:
一級建築士
林 由紀子- トイレの見た目やデザインで選ぶ方も多いですが、日々の使い方に合わせて選ぶことが、長く快適に使うためのポイントです。たとえば、家族が多く頻繁に使用するなら、連続使用に強いタンクレストイレがおすすめ。掃除が苦手な方は、汚れがつきにくい素材やシンプルな形状を選ぶと負担が減ります。毎日のことだからこそ、「誰がどう使うか」を想像して選ぶことが大切です。
トイレリフォームの
施工にかかる期間と作業の流れ
トイレリフォームは依頼する内容により、施工が完了するまで日数がかかります。ここからは、トイレリフォームの施工に必要な期間や、作業の流れを解説します。
トイレリフォームの施工にかかる期間
トイレリフォームの施工に必要な主な日数は次の通りです。
トイレ便座やトイレ本体のみの交換であれば、半日〜1日で施工は完了するでしょう。内装工事を含めたトイレリフォームになると、工事内容によりますが、1〜2日は必要です。トイレを新設・移設・増築のリフォームですと2日以上の施工期間は必要になります。
トイレリフォームの工事内容 | 施工に必要な期間 |
---|---|
トイレ便座・トイレ本体 | 半日~1日 |
内装工事含むトイレリフォーム | 1日~2日 |
トイレの新築・移設・増築リフォーム | 2日以上 |
トイレリフォーム作業の流れ
ここからは、基本的なトイレリフォーム作業の流れを解説します。
事例として内装までを含めたトイレリフォームの流れが次の通りです。
- 養生する(壁や家財、床が傷つかないようにする)
- 既存便器を取り外して撤去
- 必要なら給排水工事
- 内装工事(トイレ内の壁や床仕上げ材の工事をする)
- 新しいトイレを搬入して設置
- 施工完了(お客様に説明し引き渡しをする)
施工完了の説明を受けた後に、トイレの故障など今後のアフターフォローについて改めて確認しましょう。