キッチンリフォームの費用相場とは?費用の節約法や内容の選び方などを解説

キッチンリフォームを検討する際、「だいたいどのぐらいの費用?」「工事期間はどのぐらい?」「L型?アイランド型?」「リフォームのタイミングはいつ?」...など、さまざまな疑問が浮かびます。特に費用は家の状態やリフォーム内容によって大きく異なりますが、予算に合わせた選び方をすることが大切です。また、リフォームの内容についても事前に知っておくことで、スムーズな進行が可能になります。

本記事では、実際の施工ケースを基に、キッチンリフォームの費用相場や工事期間の目安を詳しく解説します。費用を節約しつつ、希望のキッチンを実現するためのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

林 由紀子監修者:
一級建築士
林 由紀子
「ここ、なんとなく使いにくいな」と感じた瞬間があれば、その気づきをスマホにメモしておくのがおすすめです。たとえば「ゴミ箱の位置が遠い」「作業スペースが少し狭い」「コンセントが足りなくて家電が使いにくい」など、日々の小さな違和感こそがリフォームで解消したい大切なヒントになります。

キッチンリフォームの費用相場や工事期間

それではキッチンリフォームの費用相場について説明していきます。キッチンリフォームはどこまで工事をするかによって費用が異なるのが一般的です。また、工事内容によって工事期間も異なります。ここでは費用相場や工事内容におけるケースごとの目安を紹介しましょう。

キッチンリフォームの費用相場

キッチンリフォームの費用は、100〜300万円未満が多くを占めます。しかし、規模や選ぶ製品によって大きく異なるのも事実です。ここでは、

台所リフォームの価格帯
  • 50万円未満:レンジフードの交換など一部修繕
  • 50~150万円:I型キッチン交換や対面/アイランド型への変更など
  • 150万円以上:台所のフルリフォーム

それぞれの内容については、このあと詳しく説明していくので参考にしてください。なお、価格には商品代と施工費(配管工事、撤去処分費など)が含まれます。具体的な見積もりは、リフォーム会社に現地調査を依頼することで明確になるでしょう。

50万円未満のケース

部分的なリフォームが中心です。

  • レンジフードやコンロ交換:約8~30万円
  • コンパクトキッチンの入れ替え:約40万円以内

しばらく住んでいて不便に感じるようになったタイミングで行うことの多いキッチンリフォームといえます。

50〜150万円のケース

最も一般的な価格帯で、キッチン全体の交換が含まれます。

  • 壁付けI型から同型への交換:約50~70万円
  • アイランド型や対面型への変更:約100~150万円

キッチンの印象がガラッと変わるリフォームです。

150万円以上のケース

デザインや機能にこだわるリフォームです。

  • アイランド型キッチンの設置:約200万円~
  • キッチン周りの壁や床の改修を含む工事:約200~350万円以上

まるで別の家にあるキッチンのようになるでしょう。

経験者Mさん経験者
Mさん
予算と優先順位を明確に決めることです。どこにお金をかけたいか、何が我慢できるかを家族で話し合っておくと、後で後悔が減ると思いました!

工事期間

工事期間もリフォームの内容によって異なります。なお、工事期間はリフォームの内容や規模だけでなく、建物の構造や施工会社のスケジュールにも左右されるため、事前に余裕を持った計画を立てることが重要です。ここでは次のようなケースを挙げます。

工事期間
  • 短期間のリフォーム(1~3日間)
  • 中規模なリフォーム(5~10日間)
  • 大規模なリフォーム(10日以上)

短期間のリフォーム(1~3日間)

部分的な改修が中心です。

  • レンジフードやコンロ交換:約1~2日
  • キッチン本体の取り換え:約3日

中規模なリフォーム(5~10日間)

キッチン全体の交換や簡易なレイアウト変更を含みます。

  • 壁付け型から対面型への変更:約7~10日
  • 床材や壁紙の張り替えを含むリフォーム:約10日

大規模なリフォーム(10日以上)

間取りの変更や水回りの移動を含む場合。

  • 配管移設やキッチン周辺の改装を伴う工事:約2週間以上
林 由紀子監修者:
一級建築士
林 由紀子
キッチンのリフォーム中は、卓上IHや電気ケトルなどのコンパクトな調理家電を活用することで、簡単な食事づくりがぐっと楽になります。また、この期間を「暮らしの見直しのタイミング」と捉えて、キッチンまわりの持ち物を整理してみるのもおすすめです。1年以上使っていない調理器具や食器を見直すことで、リフォーム後の新しいキッチンがよりすっきり心地よく感じられるはずです。

経験者に聞きました。リフォーム中に気をつけること

経験者経験者
Mさん
工事の期間中、キッチンが使えない時間が長くなる場合もありますので、代わりの調理スペースの準備や、食事の支度方法について計画を立てておきましょう。
経験者経験者
Hさん
工事中にも色々と話し合いをして現状の形と完成までの期間を細かくチェックするのも大事かなと思います。
経験者経験者
Sさん
工事期間が長引いたことで、予定していたスケジュールが遅れることになりました。工期をより具体的に確認する事は大事だと思います。
経験者経験者
Yさん
騒音が出る時間帯は事前に挨拶回りしておくとトラブル回避に。私は工事初日に慌てて挨拶したので、早めに済ませるのがおすすめ。
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キッチンリフォーム費用を節約するには

キッチンリフォームの費用は決して安くはありませんが、いくつかの工夫をすることでコストを抑えられます。ここでは、次のような節約方法について詳しく説明します。

節約方法
  • 補助金や減税制度の利用
  • 設備本体の費用を節約
  • 相見積もりの利用

これらの方法を活用すれば、満足度の高いリフォームを納得のいく価格で実現で切るでしょう。

補助金や減税制度の利用

キッチンリフォームの費用を節約するには、国や自治体が提供する補助金や減税制度を活用するのがおすすめです。例えば、環境に配慮したエコリフォームに対して補助金が支給される「子育てエコホーム支援事業」や、耐震改修を含むリフォームを支援する「長期優良住宅化リフォーム推進事業」などがあります。また、自治体ごとに提供される独自の住宅リフォーム補助金にも注目です。これらを活用することで、工事費の一部を大幅に軽減できるでしょう。

また、補助金を利用する際には、申請手続きや対象となる条件をしっかり確認することが重要です。申請のタイミングや提出書類などに不備があると、補助金が受けられない場合もあるからです。可能であれば専門業者やリフォーム会社に相談しながら、事前に詳細を把握しておくことをお勧めします。

設備本体の費用を節約

キッチンリフォームの費用を左右する大きな要因の一つが、設備本体の選び方です。例えば、キッチンキャビネットや扉材にはさまざまな素材がありますが、価格の安い「オレフィン化粧板」を選ぶことでコストを抑えられます。また、天板部分であるワークトップを「ステンレス」「樹脂素材」にすることで、耐久性を保ちながら予算を抑えることもできるでしょう。

さらに、オプション機能の選択も費用に影響します。たとえば、食洗機や高性能な浄水器を追加すると数万円から数十万円の追加費用がかかりますが、これらのオプションを慎重に検討することで全体のコストを減らせます。ただ、安易に費用を減らすのではなく、費用と機能性のバランスを考えながら、納得のいく設備選びを心がけましょう。

相見積もりの利用

キッチンリフォームの費用を節約するためには、複数の業者に見積もりを依頼し比較することがとても大切です。実際、業者ごとに工事費用や提案内容が異なるため、相見積もりを取ることで適正価格を把握できます。これにより、不要な追加工事を避けたり、高額請求のリスクを減らせるでしょう。

また、見積もりを依頼する際は、詳細な内容を確認し、各社の提案を慎重に比較することが大切です。また、安さだけで選ぶのではなく施工実績やアフターサービスの充実度も判断基準に加えましょう。複数の選択肢を検討することで、コストパフォーマンスの高いリフォームを実現できます。

キッチンリフォーム体験者に聞いた!やっぱり相見積りは大事?

経験者経験者
Mさん
複数の業者から見積もりを取り、施工事例や口コミをチェックしました。安さだけで選ばず、信頼できる相手を見極めてください。
経験者経験者
Hさん
工事の前には事前にどの会社に依頼をするのか、沢山調べて候補を絞って話をして、見積もりをもらって比較してから決めた方がいいかなと思います。
経験者経験者
Sさん
もちろん会社の雰囲気とか対応もそれぞれ違うと思うので。今は色々な会社がありますからそれぞれのメリットデメリットを考えてみるのもいいかなと思います!
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キッチンリフォームの選び方

キッチンリフォームは生活の快適さを大きく左右する重要な工事です。選ぶ際には、予算やデザインだけでなく、機能性や耐久性も考慮することが大切です。ここでは次のポイントを中心に詳しく解説します。

ポイント
  • 作業導線を確認
  • キッチンの高さに注目する
  • キッチンの主な6タイプを知る

理想のキッチンを実現するために、ぜひ参考にしてください。

林 由紀子監修者:
一級建築士
林 由紀子
キッチンリフォームを考えるときは、今の暮らしだけでなく、これからのライフスタイルも少し思い描いてみてください。 お子さまの成長や夫婦ふたりの時間が増えるなど、ライフステージごとに暮らしはゆっくりと変化します。滑りにくい床材や手すりの設置スペースの確保などの工夫は、将来の安心につながります。また、キッチンを使う人が奥さまだけでなく、ご主人やお子さま、ご両親など複数いる場合は、それぞれの身長や使い方に合った高さやスペースの確保も大切なポイントです。

作業導線を確認

キッチンリフォームを成功させるためには、作業動線の確認が重要です。作業動線とは、料理や片付けを行う際に、シンク、コンロ、冷蔵庫などの主要設備の間をどのように移動するかを示す経路のことで、ワークトライアングルとも呼ばれます。これを最適化することで、調理や片付けがスムーズに進み、時間と労力の節約につながります。

実際に動線をチェックするには、キッチンショールームの活用がおすすめです。ショールームでは実際のキッチンサイズを体験でき、自分の身長や習慣に合った配置を確認することもできます。また、ショールームスタッフからプロのアドバイスを受けることで、より具体的なイメージを持つことも可能となるでしょう。

なお予約の際には、自宅のキッチンスペースの寸法や普段の使用スタイルをメモしておくと、より効率的に見学ができます。キッチンリフォームの成功は、快適な作業環境をいかに作るかにかかっていますから、事前にショールームでの作業導線のチェックを計画してみてください。

経験談を紹介!リフォームの計画を立てるときは

経験者経験者
Mさん
普段の生活動線を書き出して、収納や設備の使い勝手を具体的にイメージしておけばよかったなと思っています。
経験者経験者
Hさん
そもそも自宅のスペースに合うかも問題。最新型のシステムキッチンは機能が充実している一方で、大きさやレイアウトに制約がある場合もありました。

キッチンの高さに注目する

キッチン選びで重要なポイントのひとつが、キッチンの高さ。
つまりワークトップの高さです。利用する方にとって使いやすい高さを選ぶことで、調理や片付けが快適になり、体への負担も軽減されます。

ちなみに適切な高さは以下の計算式で求めることができます。
使いやすい高さ(cm)の目安=身長(cm)÷ 2 + 5(cm)

この目安をもとに、ご自身に合った高さを考えてみてください。実際に体験して確かめるのがおすすめで、ショールームでの確認をしておきましょう。
キッチンの高さが合っていないと、腰や肩への負担がかかるだけでなく、調理などの作業効率も低下してしまいます。作業導線同様に、ぜひショールームで実際のキッチンを見て、触れて、自分にとって最適な高さを見つけてください。

キッチンの主な6タイプを知る

キッチンのレイアウトも家事の効率や使い勝手に大きく影響します。ここでは次のキッチンレイアウトの特徴について紹介します。

タイプ別
  • U字(コの字)型キッチン
  • I型キッチン
  • L型キッチン
  • 2列型(II型)キッチン
  • アイランドキッチン
  • ペニンシュラキッチン

それぞれの使いやすさや収納方法、動線設計などもみていきましょう。

U字(コの字)型キッチン
U字型キッチンは、シンク、コンロ、冷蔵庫がU字に配列された効率的なレイアウトです。作業スペースが広く、動線も短いため、調理がスムーズに行えます。ただし、設置には広いスペースが必要で、デッドスペースが生じやすいという課題があります。収納にはコーナーラックや可動式トレーを活用し、家電は使いやすい位置に配置しましょう。
I型キッチン
I型キッチンは、シンクとコンロが一列に配置されるシンプルなレイアウトです。コンパクトな間取りや一人暮らしに最適で、動線が短く、壁付けの場合はリビングやダイニングのスペースを有効活用できます。一方で、作業スペースが限られるため、吊戸棚やキャビネットを活用して収納力を補うことがポイントです。
L型キッチン
L型キッチンは、壁に沿ってシンクとコンロをL字型に配置するレイアウトです。ワークトライアングルを短縮でき、効率的な動線を作れます。
また、コーナー部分のデッドスペースを活かすため、可動式の収納やコーナーラックの活用が効果的です。リビングとキッチンを分ける対面式にすることも可能で、空間を有効活用できます。
2列型(II型)キッチン
シンクとコンロが向かい合わせに配置された2列型キッチンは、動線が短く、効率的な調理が可能です。適切な通路幅を確保し、収納には吊戸棚やキャビネットを使うことで作業効率がさらに向上します。
一人作業にも複数人での作業にも適しており、家事動線を意識したレイアウト設計が重要です。
アイランドキッチン
アイランドキッチンは、カウンターが独立した島のようなレイアウトで開放感が魅力です。家族やゲストと一緒に調理を楽しむことができ、見せるキッチンとしてデザインを楽しむことも可能です。
一方で、汚れが目立ちやすいため、収納スペースを工夫し、常に整理整頓を心がける必要があります。
ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンは、カウンターの片側が壁に接したレイアウトで、広いスペースがなくても設置しやすいのが特徴です。
間取り次第で動線の自由度が高まり、家事効率が向上するのがメリットです。収納には背面のスペースを活用し、家電や調理器具を効率的に配置することで、快適なキッチン空間を実現できるでしょう。
経験者経験者
Mさん
最新型のキッチンには、備え付けのスマート家電や自動調理機能があったりしますが、自分が使いこなせるかも大事だなと思います。便利でも、自分にとって難しい機能はつけてもらっても逆に不便になったりすることもあるんだと学びました💦
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まとめ

キッチンリフォームの費用は、選ぶ設備やデザイン、リフォームの内容によって大きく異なります。そのため、まずどのようなリフォームを行いたいのか、具体的なプランを決めることが重要です。キッチンのレイアウトや素材、設備の選定などを考慮し、予算を設定することがポイントです。また予算内で理想的なキッチンに仕上げるためには、複数のリフォーム業者を比較して、提供されるサービスや価格を検討することがおすすめです。

経験者経験者
Mさん
週末には家族で一緒に料理を作る日を設けるようになりました。新しいキッチンで一緒に料理をすることで、家族の時間が増え、絆が深まっていますよ!
林 由紀子監修者:
一級建築士
林 由紀子
キッチンリフォームは、家族の毎日を心地よく変えてくれる大きなきっかけです。最新設備も魅力ですが、大切なのは「今の暮らしに合っているかどうか」。満足度の高いキッチンにするための、3つのポイントをご紹介します。

①使い勝手から収納を見直す
よく使うものは手が届く位置に。配置を少し変えるだけで調理のストレスが減ります。

②5年後、10年後をイメージする
家族の成長や変化を見据えて。長く使いやすいキッチンは暮らしを支えます。

③こだわりをひとつ決める
すべてにこだわらなくてOK。よく触れる場所などを優先して予算を使うのが満足のコツ。今の暮らしを丁寧に見つめ直すことで、キッチンはもっと心地よく、もっと好きな場所になっていきます。そんな毎日を、これからも積み重ねていけますように。
一級建築士 林 由紀子
大阪府出身。大学卒業後、大手ハウスメーカーで住宅設計や資材開発に携わり、在職中に一級建築士資格を取得。2020年、主人の地元・香川県高松市へ家族とともにIターン移住。中古住宅を購入し、自ら設計・リノベーションした家で、主人と、小学6年生・3年生・1年生の3人の子どもたち、ゴールデンレトリバーと暮らしています。子育て世代ならではの視点を活かし、家族みんなが心地よく過ごせる住まいや暮らしを提案しています。

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