クロス張替えリフォームの費用相場
それではクロス張替えの費用相場について解説していきます。クロス張替えは種類や広さによって費用が異なることが一般的です。
クロスの種類
業者が使用するクロスは、ビニールクロスになり、大きく2つの種類があります。
ビニールクロスの種類は以下の2通りです。
内容について確認していきましょう。
スタンダードクロスとは、安価で量産されているクロスです。
一軒家の子供部屋やクローゼットなどで使用され、シンプルな白系やアクセントカラーもあります。抗菌や防カビ機能がついたクロスも使われています。
ハイグレードクロスとは、スタンダードクロスよりも機能性やデザイン性が優れているクロスです。
色柄やデザインが豊富なのが特徴で、スタンダードクロス同様に、抗菌や防カビ機能がついたクロスもあります。
使用する場所が、洗面所やキッチンは居住空間よりも汚れやすいため、耐久性や消臭機能がついたクロスを使用します。
このように、張り替える場所の環境や用途によってクロスの選び方も変わります。どのクロスが最適か迷ったときは、リフォーム業者に相談すると的確なアドバイスがもらえるでしょう。
クロスの料金表記
クロスの料金表記は、2種類の単位があるため、注意するようにしましょう。
通常クロスの張替えを業者に依頼するときは、複数から相見積もりをして比較して業者を選定します。
クロスの費用を計算する単位が、業者により異なりますので、クロスの単位を揃える必要があります。
通常クロスの幅は、90cmなので、1m(メートル)あたりの面積は0.9㎡(平方メートル)です。
そのため、m(メートル)単位で見積もりが提示されていたら、単位の料金を0.9で割ると㎡(平方メートル)の単位に揃えて比較することができます。
クロス張替えリフォームの費用相場
クロス張替えリフォームの費用相場は、5〜10万円です。施工内容により費用が10万円以上になる場合もあります。
クロスの種類やリフォームする広さによって、費用は変わります。
施工料金について
クロス張替えリフォームの費用には、以下のような費用があります。
クロス張替えリフォーム 費用内訳 |
詳細 |
クロス代 |
新しくリフォームに使用する |
工事代 |
職人の人数×日数 |
室内養生代 |
室内のリフォームする以外の部分にキズをつけないため |
廃材処分代 |
古い壁紙の処分 |
移動代 |
リフォームする現場までの交通費 |
荷物移動代 |
室内の家具を移動するため |
上記の施工料金は、依頼するリフォーム業者によって違いがあります。
料金や内訳の部分で気になるときは、リフォーム業者に確認してみましょう。
監修者:
一級建築士
林 由紀子
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見積もりを比べる際は「材料+施工込み」かどうか、そして追加費用の有無も必ずチェックを。クロス代のみの金額表示も多く、施工費や下地処理費が別途加算されることもあります。現地調査で丁寧に説明してくれる業者さんなら安心です。「安さ」だけにとらわれず、総額での比較と信頼できる対応を重視しましょう。
クロス張替えリフォームの種類と種類別費用相場
ここからは、クロス張替えリフォームの種類と種類別費用相場について解説します。リフォームの種類は以下の通りです。
- 間取り別クロス張替え
- 場所別クロス張替え
- 建物別クロス張替え
内容や費用相場について詳しく解説していきます。
間取り別クロス張替えの費用相場
クロス張替えのリフォーム費用は、クロスの価格と施工費用の合計額になります。
スタンダードクロスなら1㎡あたり約700〜1,200円、ハイグレードクロスなら1㎡あたり1,000〜1,200円が平均的な価格です。
部屋に家具があり張替えリフォームするのに、移動が必要になる場合は、家具の数や大きさにもよりますが、約2,000〜1万5,000円かかります。
事前にリフォーム前に家具を移動しておくことで、費用を抑えることができるでしょう。
間取り別のクロス張替えの費用相場は以下の表になります。
間取り |
スタンダードクロス |
ハイグレードクロス |
6畳(壁面積 約30㎡) |
約3万円~ |
約4万4,000円~ |
8畳(壁面積 約40㎡) |
約4万円~ |
約6万円~ |
12畳(壁面積 約60㎡) |
約5万6,000円~ |
約7万8,000円~ |
20畳(壁面積 約150㎡) |
約7万4,000円~ |
約10万3,000円~ |
場所別クロス張替えの費用相場
クロス張替えは、一軒家の洗面所やキッチン、トイレや廊下などリフォームする場所はさまざまです。
リフォームする場所によってクロス張替えの費用相場は、違いがありますので、詳しく解説します。
キッチンには、調理器具や家具などがあり、他の場所よりも手間が必要なため費用相場は高くなりやすいです。
廊下は、トイレや洗面所よりもリフォームしやすいため、費用相場は安くなる傾向があるでしょう。
場所別クロス張替えの費用相場は以下の表になります。
リフォームする場所 |
費用相場 |
洗面所 |
約4万円~6万円 |
キッチン |
約4万円~7万円 |
トイレ |
約3万円~6万円 |
廊下 |
約2万円~6万円 |
建物別クロス張替えの費用相場
次は建物別のクロス張替えの費用を確認していきましょう。
リフォーム費用相場は、以下の通りです。
建物の種類 |
スタンダードクロス |
ハイグレードクロス |
一軒家(壁面積:約80㎡~) |
約24万円~ |
約48万円~ |
マンション(壁面積:約60㎡~) |
約19万円~ |
約39万円~ |
上記の費用相場は、あくまで広さにより違いがあるので、参考程度にするようにしてください。
クロス張替えリフォームで後悔しないための費用ポイント
クロス張替えで後悔しないためには、以下のようなポイントが挙げられます。
- クロスは全体的に張替えする
- 複数業者の見積もりを比較する
- 安い素材のクロスを選ぶ
- 大型家具の移動は自分で行う
- 剥がした壁紙は自分で処理する
後悔しないためのポイントを確認していきましょう。
クロスはまとめて張替えする
クロスを張替えリフォームするときには、部分的でなくまとめて依頼するようにしましょう。
部分的にクロスを張り替えると、個別に依頼する必要性があり、その都度リフォーム業者の人件費や交通費を何度も支払うことになります。
まとめてリフォームを依頼する場合には、何度も人件費や交通費がかかりませんので、結果的に費用を安く抑えることが可能です。
複数業者の見積もりを比較する
クロス張替えのリフォーム費用を抑えるために、複数業者から見積もりをもらい比較するようにしましょう。
リフォーム業者1社からの見積もりになると、適正な費用価格なのか確認できないです。
複数の見積もりを比較する理由には、費用相場が確認できるのと、依頼したいリフォーム業者を選定するのに役立つからです。
他にも見積もり以外に追加費用がないか、リフォーム後のアフターサービスはどうなのか契約前に確認するようにしましょう。
安いグレードのクロスを選ぶ
リフォーム費用で後悔しないポイントは、安いグレードのクロスを選ぶことです。
ハイグレードクロスは、機能性やデザイン性が豊富なため、価格が高い傾向にあります。
すべてハイグレードクロスでリフォームしてしまうと、費用面で後悔してしまう可能性が否定できないです。
リフォーム費用を抑えるためには、場所によって価格が安いスタンダードクロスを使用するといいでしょう。
監修者:
一級建築士
林 由紀子
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コストを抑えながらも満足度の高いリフォームにするコツは、メリハリのある使い分けです。例えば、人が長く過ごすリビングや寝室には、質感や機能性に優れたハイグレード、収納や廊下はスタンダードに。また一面だけアクセントクロスを取り入れると、印象的な空間に仕上がり、費用を抑えながらも満足感のあるリフォームになりますよ。
大型家具の移動は自分で行う
クロス張替えリフォームの費用で後悔しないためのポイントは、大型家具の移動は自分で行うことです。
リフォーム業者によって、室内にある大型家具をクロス張替えするために、移動させる必要がある場合、移動料金が発生します。
リフォームを行う日までに、大型家具を自分や家族で移動しておけば、業者による移動費用がかかりませんので、リフォーム費用を抑えることが可能です。
剥がした古いクロスは自分で処分する
剥がした古いクロスは、リフォーム業者に処分を任せるのではなく、自分で処分することで、費用を抑えることができます。
理由は、リフォーム業者に処分してもらうと、処分費用が必要になるからです。
クロスは、細かくすることで、燃えるゴミとして処分できるため、リフォーム費用を抑えるためにも自分で処分するようにしましょう。
クロス張替えリフォームの選び方
ここからは、クロス張替えリフォームの選び方についてポイントを解説していきます。
選び方は以下の通りです。
内容について詳しく解説していきます。
素材・デザインで選ぶ
選び方の1つは、素材・デザインで選ぶことです。
クロスの素材と特徴は、以下の6種類あります。
- 塩化ビニル樹脂系:安価で耐水性・耐久性がある
- プラスチック系:汚れや水に強い
- 無機質系:デザインや質感がよい
- 紙系:ぬくもりを感じやすい
- 繊維系:水に濡れても破れにくい
- 木質系:紙系同様にぬくもりがある
リフォーム費用を抑えることができる素材は、塩化ビニル樹脂系です。
デザインの種類は多種多様なため、一部を紹介します。
- 木目柄:木材のぬくもりが感じられる
- レンガ柄:洋風な室内
- コンクリート柄:クールな印象
- 花柄:明るい雰囲気
- 塗り壁柄:個性的な雰囲気
素材やデザインには、それぞれ特徴がありますので、張替えリフォームしたい場所に最適なクロスを選びましょう。
機能性で選ぶ
クロスには、特定な機能を備えているため、選ぶ際に確認してみましょう。
以下のような機能性があります。
- 省エネ:明かりを最小限で済ます
- ぺット対応:汚れやキズに強い
- カビ・結露防止:カビや結露対策
- 抗アレルギー・抗ウイルス:花粉やダニの動きを制限
- 蓄光:光を蓄積して暗闇で発光
- 落書き:チョークで書いたり消したりできる
欲しい機能性があれば、新しいクロスを選ぶ際にリフォーム業者に相談してみてください。
監修者:
一級建築士
林 由紀子
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機能性クロスは、ご家族のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。小さなお子さまがいれば汚れ防止、ペットがいれば消臭や抗菌、アレルギーが気になる方には抗アレルゲン機能など、優先したい機能を明確にして選びましょう。特に水まわりには、キッチンなら油汚れに強い表面強化タイプ、洗面所には湿気対策として透湿性のあるクロスがおすすめ。汚れが目立ちにくい色柄を選べば、お手入れもぐんと楽になりますよ。
クロス張替えリフォームのメリット・デメリット
クロス張替えリフォームはメリットもありますが、もちろんデメリットもありますので、事前に確認しておきましょう。
クロスを張替えするメリットとデメリットは、以下の表になります。
メリット |
デメリット |
・室内のデザインを新しく変更できる
・他のリフォームよりも費用が安い |
・他の壁材よりも耐水性が低い
・素材が劣化しやすい |
メリット
室内のデザインを新しく変更することで、古くなって汚れているクロスがきれいになり、気持ちも晴れやかになります。
他の塗料を使用してのリフォームよりも、費用が安いこともメリットです。
デメリット
他の壁材よりも耐水性が低いのは、クロスを張替えするデメリットになるでしょう。
クロスは濡れている状態を放置してしまうと、カビが生えやすくなります。
他にも、長期間になるとクロスは劣化して、徐々に剝がれてしまう場合もあります。
クロス張替えのリフォームに必要な日数と流れ
クロス張替えのリフォームにはどのくらい日数が必要になるのか、施工の流れについても解説していきます。
施工に必要な日数
クロスを張替えする広さにもよりますが、下地がない部屋の場合は1〜2日必要です。下地が必要になると、下地処理に1日かかるため施工は2〜3日になります。トイレや洗面所などは、1〜2日と考えているといいでしょう。
一軒家やマンションの室内全体のクロス張替えリフォームする場合は、状況により違いはありますが、1週間〜10日は必要です。ある程度必要になる日数は、依頼するリフォーム業者に確認してみましょう。
施工の流れ
クロスの張替えをリフォーム業者に依頼する前に、どのような流れで施工するのか覚えておきましょう。
クロス張替えリフォームの流れは以下になります。
- 選定したリフォーム業者に依頼
- 現場を養生
- 古いクロスを剥がす
- 必要があれば下地補修
- 新しいクロスに張替え
- 完了した仕上がりを確認