手すりの取り付け費用はいくら?場所別・補助金対応・業者選びまで徹底解説
最終更新日:2026年1月15日

高齢者の転倒事故や、足腰に不安のある方の生活を支えるために、 手すりの取り付けは年々需要が高まっています。 自宅の安全性を高めるために設置を検討する人が増える一方で、 「費用はどのくらいかかるのか」「どこに依頼すればよいのか」 「介護保険や補助金は使えるのか」など、 疑問や不安を感じる方も少なくありません。
特に、初めて設置を検討する方にとっては、 設置場所による価格差や業者による費用のばらつき、 さらには補助金制度の活用方法など、 調べるべき情報は多岐にわたります。
本記事では、手すりの設置を検討するすべての方に向けて、 取り付け費用の相場から設置場所ごとの違い、補助制度、業者選びのポイント に至るまでを徹底的に解説します。
実際の見積もりや施工の流れ、安全性の観点からの注意点なども交えながら、 わかりやすくご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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手すり取り付けの基本情報

手すりの取り付けは、単に段差を越えるため、階段を上り下りするためといった役割にとどまらず、 住宅内外での安全性を確保し、利用者の自立を支援する重要な住宅改修の一つです。
ここではまず、なぜ手すりが必要なのかという基本的な視点から、 取り付けが推奨される場所とその役割について整理していきます。
手すりを取り付ける主な目的とメリット
手すりの最大の目的は、身体のバランスを保ち、歩行や動作を補助することです。 高齢になると、筋力の低下や関節の柔軟性の衰え、平衡感覚の欠如から、転倒のリスクが一気に高まります。
転倒による骨折や頭部打撲は、寝たきりにつながる大きなリスクであり、 特に階段や浴室、トイレといった日常生活の中でも、 動作が複雑な場所では事故の危険性が高まります。
そうしたリスクを未然に防ぐために手すりを設置することで、 立ち上がる・しゃがむ・方向を変えるといった動作を安定して行えるようになり、 自立した生活を維持することにもつながります。
また、介助者が付き添って移動する際にも、 手すりがあることで支えやすくなり、 介護の負担を軽減できるというメリットもあります。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 特別養護老人ホームのケガで一番多いのが、転倒による骨折や、急に手摺りに掴まろうとして滑ってしまう事例です。要介護の人は車いす生活が多く、ブレーキをかけ忘れて滑ってしまったというケースも多く見られます。
取り付けが推奨される主な場所と特徴
手すりの設置が特に推奨される場所は、 身体の姿勢が不安定になりやすい、 または動作に力が必要なエリアです。
たとえば、階段の昇降時には足元が不安定になりやすく、 転倒のリスクが高いため、 上下階ともに連続した手すりの設置が有効です。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 特に階段は、今は13段~14段ですが、古い家だと急な階段だったり、 蹴上が高く踏板が狭い作りで、 段数も12段というケースがあります。 そういう特殊な階段の場合は、 手摺りはゴム系の樹脂で滑らないものを選び、 階段自体も滑りにくい素材を貼ることをお勧めします。
玄関では、靴の脱ぎ履き時や段差の昇降が必要な場面で手すりが役立ちます。 また、浴室や脱衣所では、濡れた床で滑りやすくなるため、 滑り止め機能のある素材を用いた手すりが望まれます。
トイレであれば、便座からの立ち上がりや腰掛ける動作をサポートするため、 L型またはI型の手すりが選ばれることが一般的です。
屋外では、玄関のアプローチ部分やスロープにも手すりの需要があるなど、 それぞれの場所に適した素材や形状を選ぶことで、 安全性と使いやすさを両立させることができます。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 玄関には手摺りだけでなく、式台という上がり框に一気に上がらないように1段設ける工夫をすると、 足の上がりを補助できてより安全です。
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手すりの取り付け費用の相場

手すりの設置を検討する際に最も気になるのが、 「どのくらい費用がかかるのか」という点ではないでしょうか。
設置場所や使用する素材、施工方法などによって価格帯は大きく異なるため、 工事費や材料費といった内訳を理解することが、 後悔のない選択につながります。
ここでは、 室内と屋外それぞれの費用相場に加え、 費用構成について詳しくご説明します。
屋内(トイレ・廊下・浴室など)に取り付ける場合の費用
屋内に手すりを取り付けるケースでは、 壁面に下地があるかどうか、 手すりの長さや形状、素材によって費用が左右されます。
もっとも一般的な直線型のI型手すりであれば、 長さ60cm〜90cmのもので材料費が3,000円〜8,000円程度、 施工費込みで1〜2万円程度が目安です。
トイレではL型(縦と横の組み合わせ)やU型(便座を囲む形)の設置が多くなり、 形状が複雑になるにつれて、費用も高くなる傾向があります。 L型手すりでは材料費が5,000〜10,000円、 施工費と合わせて15,000〜25,000円程度が一般的です。
また、浴室など水回りの設置には 防水性・耐湿性に優れた樹脂被覆タイプが使われることが多く、 金属製より若干高額になり、相場の目安は約15,000円〜25,000円ほどです。
廊下など長尺タイプの手すりを設置する場合は、 1mあたりの単価で計算されることが多く、 1mで5,000円〜8,000円程度が目安です。 仮に廊下全体に2〜3mの手すりを設置する場合、 15,000円〜25,000円程度がかかる計算になります。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 手摺りは使う人の背丈と手の長さで設置位置が微妙に違います。 腕を完全に伸ばし切った位置で取り付けると、手をついたときの衝撃で手首の骨折につながる可能性もあります。 ちょうどいい高さは、使う人の腕が伸びきるちょっと手前、 まだ握力が出せる高さで設置することが大切です。
屋外(玄関・階段など)に取り付ける場合の費用
屋外の設置は屋内と比べて使用環境が過酷であるため、 素材や施工方法に工夫が必要であり、 土台となる地面の状況によっても費用に大きな差が出ます。
たとえば玄関ポーチに支柱付きの手すりを設置する場合、 1mあたりの相場は15,000円〜25,000円程度です。 全体で3mの手すりを設けるとすれば、 合計で50,000〜80,000円前後になることもあります。
支柱を地面に埋め込む必要があるケースでは、 基礎工事代として10,000円〜20,000円の追加費用が見込まれます。 コンクリート面への固定であればアンカー留めで済みますが、 土面や傾斜地では強度を確保するために大がかりな施工が必要になる場合があります。
また、サビに強いアルミ製や樹脂被覆ステンレス製などの素材を選ぶと、 耐久性は増す一方で価格も上がる点に注意が必要です。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 安易に考え、地面にコンクリートブロックを埋めて支柱を差し込み、 コンクリートで固めただけの工事をする人がいますが、 ブロックは長方形のため、短い辺ばかりで設置すると倒れてくる危険があります。 DIYでも出来ない事はないですが、 土台を埋設する工事の場合は施工店に一度相談することをおすすめします。
工事費用と材料費の内訳をわかりやすく解説
手すりの設置費用は、 「材料費」+「施工費」+「諸経費(出張費・調整費など)」 で構成されます。 実際の見積書では、これらが細かく分けて記載されている場合もあれば、 「一式」としてまとめられていることもあります。
材料費には、手すり本体、取付け金具、ブラケット、固定部品などが含まれるだけでなく、 特注サイズや色指定がある場合は追加料金が発生することもあります。
施工費は、設置場所の状況によって異なります。 壁の材質が石膏ボードなどの柔らかいものであれば 下地補強が必要になる場合があり、 追加工事として5,000〜15,000円ほどが加算されることもあります。 また、現場の養生作業や後片付けの手間も、費用に含まれていることが多いです。
諸経費については、特に出張費に注意が必要です。 施工会社の所在地と設置場所が離れていると遠方料金が発生することがあるため、 初回の見積もり時点で出張費が掛かるか否かを必ず確認しておきましょう。
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大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 工事内容をすべて「一式」表記でまとめている業者は、 あまり信用できませんね。 自社施工だとしても細かな所まで気を配ってくれない業者が多く、 自社施工ではなく下請けを使って施工するケースもあります。 こういった場合、儲けの上乗せが発生し、高額な工事になることもあります。
このように、手すりの設置費用は単純に材料費と数量だけで決まるのではなく、 設置環境や工法、業者ごとの料金体系によっても大きく異なります。
予算に応じた手すり選びをするためには、 相場感とあわせて各構成要素を正確に把握することが大切です。
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大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 工事を頼む場合は、 工事請負契約書をきちんと作成してもらうことが重要です。 そのうえで、 瑕疵担保責任について明記されているかどうかを必ず確認しましょう。
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介護保険・補助金で賢く費用を抑える方法

手すりの設置は、安全性の向上という面で非常に有効な住宅改修ですが、 設置費用を全額自己負担するとなると躊躇してしまう方も少なくありません。 こうした負担を軽減するために、 多くの自治体では介護保険や高齢者向け住宅改修補助金 などの制度を整備しています。
ここでは、これらの制度を上手に活用して、 無理のない費用負担で手すりを設置する方法を解説します。
介護保険が適用される条件と対象者の要件
最初に注目すべきは、介護保険による住宅改修費の支給制度です。 制度の内容は、要支援または要介護の認定を受けている人が自宅を安全に暮らせるよう、 手すり設置や段差解消などにかかる改修費を支援するというものです。
この制度では、20万円までの住宅改修に対し、 9割(一定所得者は7〜8割)までが補助されるため、 実質の自己負担は2万円程度から済む場合があります。 手すり工事であれば比較的予算内で収まることが多く、非常に利用価値が高い制度です。
ただし、この制度を利用するには事前にいくつかの条件を満たす必要があり、 主に以下のような要件を満たすことが基本となります。
- 介護保険住宅改修が適用される主な条件
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- 利用者本人が要支援1〜要介護5の認定を受けている
- 介護保険証を持っており、要介護認定の有効期限内である
- 改修の対象となる住宅が本人の居住する住まいである(所有・賃貸を問わない)
また、住宅改修を行う前には、 ケアマネジャーによる「理由書」の作成と事前申請が必須です。 万が一、申請を忘れて先に工事を進めてしまうと、 補助の対象外となってしまうことにも注意が必要です。
介護保険による支給制度を活用する際の手続きの流れと注意点
介護保険を利用して手すりを設置する場合は、 「事前申請」→「工事」→「完了報告」→「補助金の支給」 という順序が原則で、具体的には以下のような流れになります。
まず、ケアマネジャーと相談し、手すり設置の必要性を検討します。 その後、住宅改修業者による見積もりを取得し、 工事前の写真や改修図面などの資料を添えて、 市区町村の介護保険窓口に申請します。
申請が通れば工事を実施し、完了後に報告書と写真、領収書などを提出します。 その後、審査に問題がなければ、後日補助金が支給されるという流れです。
この制度の重要なポイントは、 申請前に工事をしてしまうと補助金が支給されない という点です。 工事を急ぎたい場合でも、必ず役所への事前確認と申請を行ってから着工するようにしましょう。
また、支給方法には 「償還払い」(いったん自己負担し、後から支給される)と 「受領委任払い」(自己負担分のみを業者に支払う) の2通りがあります。 支給方法は自治体によって異なるので、 ご自身の地域がどちらに該当するかも事前に確認しておくと安心です。
各自治体での補助制度の違いと共通点
介護保険とは別に、各自治体独自で設けられている 住宅改修の補助金制度も存在します。 これらは、要介護認定を受けていない高齢者や、 介護予防を目的とした工事などにも対応しているケースがあるため、 対象となる可能性が広がります。
たとえば、「高齢者自立支援住宅改修助成」や 「バリアフリー住宅改修助成金」などの名称で提供されている場合があり、 支給額は施工費の半分程度、金額にして数万円から数十万円までと幅があります。
制度によっては、年齢制限や世帯収入に応じて条件が定められているものもあり、 所得に応じた段階的な補助制度を設けている自治体も見られます。
これらの補助制度は全国一律ではなく、地域ごとに内容が異なりますが、 「事前申請が必要」「見積書と施工後の報告書が必要」 という点では介護保険と共通しています。
また、補助金を受け取るためには、 自治体が指定する業者への依頼が必要な場合もあるため、 業者選定の際にも注意が必要です。
住宅改修費の一部を公的制度で賄うことができれば経済的な負担を抑えることができ、 結果として必要なタイミングでの手すり設置が実現しやすくなります。 まずは、居住している自治体の公式サイトや窓口で、 どのような支援制度があるのかを確認してみるとよいでしょう。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - よくあるのが、ケアマネージャーと業者の間に入ってしまい、内容を理解しないまま返答してトラブルになるケースですね。 ケアマネージャーにまかせっきりにするのではなく、 自分自身でも制度をよく理解したうえで進めることが大切です。
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DIYと業者依頼の違いと注意点

手すりの取り付けを考えるとき、 「自分でできるのでは?」と一度は思い浮かべる方も多いでしょう。
実際に、ホームセンターやネット通販では手すり本体や取り付け金具が手軽に手に入るため、 DIYに挑戦する環境は整っています。 しかし、手すりは人の体重を支える器具であり、 設置が不適切だと重大な事故につながる恐れがあります。
ここでは、DIYと業者依頼の違いを比較し、 それぞれのメリット・デメリットと注意点を整理します。
DIYで取り付け可能なケースと注意点
DIYでの取り付けは、材料費を抑えられる点が大きなメリットです。 特に「壁に穴を開けずに済むタイプ」や「置き型タイプ」「吸盤式タイプ」などは、 工具がなくても比較的簡単に設置できます。
例えば、トイレや玄関に短いI型手すりを補助的に取り付けるケースなどは、 DIYの範囲内で対応できることもあります。 ただし、DIYにも限界があり、以下のような点には注意が必要です。
まず第一に、壁の下地の有無や強度を確認できなければ、手すりがしっかりと固定されない 可能性があるという点です。 一番危険なのが、DIYの経験があるし、手摺りなんか簡単だから、と考える方が結構多いという事です。
時には全体重を任せる事もある手摺りは、考えようによっては命を預けるものなので、 安易に考えないようにしましょう。 石膏ボードのように柔らかい素材の壁に直接ビスを打ち込むと、 時間の経過とともに手すりがぐらつき、最悪の場合は外れてしまう恐れがあります。
また、設置の高さや角度が使用者に合っていないと、 かえって使いづらくなり、転倒リスクが高まることもあります。 取り付け後の安全確認も自己責任となるため、 安心して使い続けられるだろうかという不安が残ることもあります。
そして、工具の使い方に不慣れな場合や、 施工中に壁を傷つけてしまうリスクも考慮しなければなりません。 したがって、「短期間だけ必要」「補助的に使う」「手すりの構造がシンプル」といった条件が揃っている場合に限り、 DIYは現実的といえるでしょう。
プロに依頼するメリットと安全性
一方で、安全性・確実性・長期的な耐久性を求めるなら、 やはり専門業者への依頼が安心です。 プロの施工であれば、設置する場所の壁材や下地の状況を的確に判断し、 強度が確保できるよう補強作業も含めて対応してくれます。
また、使用者の身長や身体状況に応じて、 最適な高さ・角度・位置に手すりを設置してくれる点も大きな強みです。 使用する際のイメージや動作の流れを考慮しながら、 バリアフリー設計の知識をもとに配置してくれるため、 使いやすさが格段に向上します。
さらに、工事中に発生する細かい調整や仕上がりの美しさも、 業者に依頼することで大きく差が出ます。 DIYであれば問題が発生しても自己責任ですが、 業者は設置後の保証やアフターメンテナンスを行っていることも多く、 安心して長く使用することができます。
費用面ではDIYより高くなるのは事実ですが、 手すりの本来の目的である転倒予防や生活の安全確保を確実に実現するには、 やはりプロの技術が欠かせません。 とくに、高齢者や身体に不安を抱える方が使う手すりであれば、 安全性を優先することが何より重要です。
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手すりの選び方と設置計画の立て方

手すりは「とりあえずあればいい」というものではありません。
使う人の体格や用途、設置場所に合っていなければ、 かえって使いづらくなったり、 転倒リスクが増したりすることもあります。
この章では、 後悔しない手すり選びのポイントや、 設置場所・生活動線に合わせた計画の立て方について解説します。
素材別(木製・樹脂製・金属製)とその特性
手すりの素材にはいくつかの種類があり、 それぞれの特徴を理解しておくことで、 設置する場所や使用目的に適した選択がしやすくなります。
まず、木製の手すりは温かみがあり、室内インテリアにもなじみやすいのが特徴です。 手に触れたときの感触もやさしく、冷たさを感じにくいため、 特に冬場には快適に使えるというメリットがあります。
ただし、湿気の多い場所では腐食しやすいため、 浴室などの水回りには不向きです。
金属製の手すりは耐久性が高く、屋外や公共施設などでも多く採用されています。 特にステンレス製はサビに強くメンテナンスも簡単ですが、 握ったときに冷たく感じることがあります。
樹脂被覆タイプは、金属の芯材に樹脂をコーティングしたもので、 滑りにくさと耐水性を兼ね備えています。 屋内・屋外どちらにも対応できる万能型であり、 特に浴室や玄関まわりで多く採用されています。
素材を選ぶ際は、設置場所の環境(湿気・気温差・屋内外)を十分に考慮し、 安全性と快適性の両立を意識することが大切です。
設置の高さ・角度・長さの基本的な考え方
手すりの取り付けにおいて非常に重要なのが、 高さ・角度・長さが正確かどうかです。 適切な位置に設置されていなければ、握りづらくなったり、 体に余計な負担がかかったりして、かえって使いづらくなってしまいます。
それだけでなく、転倒や足の踏み外しといった重大事故につながる 危険性もあります。 そのため、見た目や取り付けやすさだけで判断するのは避けるべきです。
一般的な目安として、床からの高さは75〜85cmが標準とされていますが、 これはあくまで平均値にすぎません。
実際には、使用する人の身長や腕の長さ、利用シーン(階段・トイレ・浴室など)によって、 最適な高さは異なります。 たとえば、身長が低い高齢者であれば70cm前後、 背が高い人であれば90cm近くに設定することもあります。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 使う人の現状の傷病によっては、力の入れ方の度合が分からなくなってしまう方もいます。 ポイントポイントで計画している手摺り動線の反対側の壁にも、 縦型のストッパー役となる手摺りを設置してあげれば、 いざという時に両手で支えられるため、より安全性が高まります。 そうした配慮も必要ですね。
階段に設置する場合は、 斜めに沿わせる形で連続した手すりを設けることが望ましく、 途中で切れたり、高さが変わったりしないよう注意が必要です。
また、長さについても、 使う人が手すりに手をかけながら安全に移動できる距離 を確保することが基本です。
設置する高さや角度を決める際は、 施工前に実際に手をあてて確認する、 仮の位置にテープで印をつけて確認するなど、 シミュレーションを行うことが推奨されます。
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監修者:
大工のおっちゃん
一級建築士
総合建築アドバイザー - 手摺り動線は基本的に利き手側に設計しますが、 今の70歳前後の人は、学校でみんな右利きに直された、 つまりもともとは左利きという事も考えられます。 握手をしてみれば力の強い方が利き手だと判断できるので、 それで判断してもいいですよね。
生活導線・家族構成を踏まえた設置プラン
手すりの設置は一つひとつの場所に個別対応するだけでなく、住まい全体の動線や家族構成を踏まえて計画的に行うことが重要です。 単に危なそうな場所に付けるという考え方ではなく、「どこをどう移動する際に必要か」「誰がいつ使うのか」といった視点が求められます。
たとえば、要介護者が寝室からトイレへ夜間に移動する場合、そのルート上にある廊下やドアまわりに手すりが必要です。 一方で、元気な高齢者と小さな子どもが同居している家庭では、階段や玄関に手すりを設置することで、双方の転倒防止に役立ちます。
また、将来的な介護や身体の変化を見据えて、現在は必要ないけれど、いずれ必要になりそうな場所に事前に下地補強をしておくことで、後の工事をスムーズにすることも可能です。 手すりの設置は、目の前の不安を解消するだけでなく、住まいの安全性を長期的に高めるための投資としての側面も持っています。
家族全員が安心して暮らせる住まいづくりの一環として、総合的な視点で設置計画を立てることをおすすめします。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 手摺り動線の設計の際は、人感センサー付きの足元を照らす灯もセットで考えた方がベターです。 老人は暗い所は若い人より猶更暗く感じます。 それは視野が狭くなっている事が原因なのですが、足元の明かりがあるだけで、安心して進む事ができますね。
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業者選びで失敗しないポイント

手すりの設置は見た目以上に専門的な工事であり、安全性や使いやすさを左右する重要な工事です。 そのため、信頼できる業者に依頼することが欠かせず、安さだけで選ぶような安易な選び方は後悔する結果につながりかねません。
ここでは、業者選びで押さえておきたいポイントと、見積もり時に確認すべき注意点を整理します。
手すり設置に対応する業者の種類と特徴
手すりの取り付けを依頼できる業者にはいくつかの種類があり、それぞれ得意とする分野や対応範囲が異なります。
まず最も多いのが、住宅リフォーム全般を扱うリフォーム会社です。 住宅リフォーム業者は手すりだけでなく、バリアフリー化や段差解消など幅広い住宅改修に対応しているため、まとめて相談できるのが強みです。
次に、介護リフォーム専門業者があります。 福祉住環境の知識を持ったスタッフが在籍していることが多く、介護保険の申請手続きや補助金制度にも精通しています。 介護関係専門ということもあり、要介護者や高齢者向けの設置には特に安心感があります。
また、地元の工務店や内装業者に依頼するケースもあるでしょう。 長年の実績があり、地域の特性や住まい事情に詳しいというメリットがあります。 ただし、介護制度や補助金申請に関しては、自分で手続きを行う必要がある場合もあるため、事前の確認が重要です。
最後に、ホームセンターが提供する取り付けサービスという選択肢もあります。 比較的安価でスピーディーに対応してくれることがありますが、個別の要望や特殊な施工には限界があるため、対応範囲を見極める必要があります。
見積もりで確認すべきポイントと比較のコツ
業者選びにおいて最も大切なのが、見積もり内容の確認と比較です。 複数社に相見積もりを取り、工事内容や相場の適正価格、対応姿勢を比較することで、信頼できる業者を見極めることができます。
まず、見積書に手すり本体の価格と施工費が分かれて明記されているかを確認しましょう。 「一式」と書かれているだけでは、どこまでの工事が行われるか詳細が不透明であり、後から追加料金を請求されるリスクがあります。
また、「下地補強工事の有無」「出張費が含まれているか」「アフター対応の有無」なども忘れずに確認してください。 特に下地補強の有無は安全性に直結する重要な項目であり、費用だけで判断するのは危険です。
次に、説明の丁寧さや対応スピードも重要な判断材料です。 こちらの質問に対して分かりやすく説明し、不安を解消してくれる業者は、施工後のトラブルにも誠実に対応してくれる可能性が高いといえます。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 使用者の身体的特徴・ケアマネージャーとの連携・傷病状態という総合的な判断をして、 提案見積りをしてくれるところが一番信用できると思います。
さらに、見積もりの段階で現地調査を行い、具体的な提案をしてくれるかどうかもチェックしましょう。 現場を見ずに価格だけを提示する業者は、後から施工内容が変更になり、追加費用がかかる恐れがあります。
最後に、安さだけでは選ばず、安全性・耐久性・保証内容を含めた総合的な判断を心がけましょう。 過度に料金が安い業者は工事が粗雑だったり、質の悪い素材を用いている可能性があり、安さで選んだはずなのに追加の補修作業を余儀なくされたり、最初から工事をやり直すことにもつながりかねません。
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大工のおっちゃん工房
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総合建築アドバイザー - ホームセンターで売っている手摺りについているビスの長さの設定は、意外にも安易に考えられていることがあります。 石膏ボードの厚みが12㎜として、取り付け金具の厚み、石膏ボードの厚み、どのぐらいの体重を支えるかを考慮して鉛直荷重を算出しますが、ビスの長さがとても耐えきれないものが付属している場合もあります。 下地の状況・ビスの長さと種類など、さまざまな要素を積算したうえで、安全な手摺りの設置を目指しましょう。
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取り付け後の注意点とメンテナンス

手すりの設置が完了すれば安心と思われがちですが、日々の使用に伴って劣化や不具合が生じることもあります。
特に高齢者や身体に不安を抱える方が使用する場合、ちょっとしたぐらつきや破損が重大な事故につながる可能性もあるため、定期的なチェックと適切なメンテナンスが非常に重要です。
この章では、取り付け後に気をつけたいポイントと、手すりを長く安全に使い続けるためのメンテナンス方法を解説します。
日常的なチェックポイントと不具合の兆候
設置後の手すりは、毎日使われる中で少しずつ緩みや傷みが進行することが避けられず、定期的なチェックを行うことが重要です。
まず注目すべきは、手すり本体のぐらつきや軋み音です。 力を入れて握ったときにグラッとする感覚があれば、取り付け金具の緩みが生じている可能性があり、この状態で使い続けると、体重をかけた際に外れてしまう危険性があります。
また、壁との接合部にひび割れが生じていないか、ビスやネジが浮いていないかといった細部の異常も見逃さないようにしましょう。 浴室など湿気の多い場所では、金属部分にサビが発生していないかも重要なチェック項目です。
こうした点検は月に1回程度、目視と手での触診を組み合わせて行うとよいでしょう。 もし上記のような違和感がある場合は、早めに施工業者に相談することをおすすめします。
長く安全に使うためのメンテナンス方法
手すりを清潔で安全な状態に保つためには、日常的な掃除と素材に応じた手入れが有効です。 木製の手すりは、柔らかい布で乾拭きし、汚れが気になる場合には中性洗剤を薄めて拭き取ります。
湿気を含ませすぎると木が膨張したり、変色する原因になるため、乾いた布で仕上げ拭きすることが基本です。 金属製の手すりでは、サビを防ぐために定期的に乾いた布でほこりを拭き取るだけでも効果があります。
屋外の手すりであれば、年に1回程度、防錆剤を塗布しておくと長持ちします。 樹脂製・樹脂被覆タイプの手すりは比較的メンテナンスが簡単で、水拭きでも問題ありません。
汚れがひどい場合には中性洗剤で洗っても素材を傷めにくい構造ですが、アルコールや強い酸性・アルカリ性の洗剤は使用を避けるようにしましょう。 素材に適した掃除方法を行うことが、耐久性を高めるポイントです。
また、設置後に使い勝手に違和感を覚えた場合、高さの再調整や位置変更を検討することも考えられます。 その際には、決してご自身で対処するのではなく、設置した業者に相談して適切な対処を依頼してください。
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手すり取り付けに関するよくある質問Q&A
手すりの設置を検討している方からは、費用や工期だけでなく、設置後の使い勝手や制度の細かい内容についても知りたいという声が多く聞かれます。
ここでは、特に多い疑問を5つ取り上げ、それぞれ分かりやすくお答えします。
| Q1:手すりの取り付けにはどれくらいの時間がかかりますか? |
|---|
| 設置場所が1か所であれば、施工時間は1〜2時間程度が一般的です。 複数箇所に設置する場合でも、半日から1日で完了するケースが多く、工期は比較的短期間で済みます。 |
| Q2:取り付け位置の高さはどのように決めればよいですか? |
|---|
| 基本の目安は床から75〜85cmですが、使用する人の身長や体格によって最適な高さは異なります。 現地で実際に立ち位置や動作を確認しながら、無理なく握れる高さに調整することが大切です。 |
| Q3:賃貸住宅でも手すりを設置できますか? |
|---|
| 設置自体は可能ですが、壁に穴を開ける工事が必要な場合は、原則として大家や管理会社の許可が必要です。 最近では、工具不要で設置できる「置き型」や「吸盤式」などの製品もあり、原状回復が求められる物件ではこうしたタイプが活用されています。 |
| Q4:介護保険を使って設置した手すりは、引越し時に取り外して再利用できますか? |
|---|
| 介護保険の住宅改修費は「その住宅に対する改修」として支給されるため、引越し先への持ち出しや再設置には原則として使用できません。 新たな住宅に引越す場合には、改めて申請し直す必要があります。 |
| Q5:手すりの設置を急ぎたいのですが、対応してくれる業者はありますか? |
|---|
| 緊急性のある場合には、即日または数日以内に対応してくれる業者もあります。 ただし、介護保険や補助金制度を利用する場合は事前申請が必要となるため、制度を利用するか否かによってスケジュールが変わる点には注意が必要です。 |
まとめ
手すりの取り付けは高齢者や身体に不安のある方だけでなく、すべての世代にとって住まいの安全性を高める重要な工事です。 しかし、設置場所や素材、工法によって費用は大きく変動し、業者の選び方や補助制度の活用次第でも、費用対効果に大きな差が生まれます。
本記事では、取り付け費用の相場をはじめ、介護保険や補助金の活用方法、DIYと業者依頼の違い、適切な設置計画と手すりの選び方、さらに取り付け後のメンテナンスやよくある疑問まで、幅広く解説してきました。
一見シンプルな工事のように見える手すり設置も、事前の準備や情報収集によって、より安心で快適な住環境を実現することができます。
もし、これから手すりの設置を検討されているのであれば、まずは住まいや家族の状況を見直し、どこに・どのような手すりが必要かを具体的にイメージしてみてください。 そして、信頼できる業者に相談し、必要であれば介護保険や補助金制度を積極的に活用することで、無理なく、安全で快適な住まいが実現できるはずです。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
総合建築アドバイザー - 手摺り設置と人感センサーライト、その他に考慮しなければいけないのが室内用車いすの幅です。 設計にはその幅を確保しなければ、トータルした提案はできませんね。 また、玄関から土間に落ちないように框にストッパーをつけたり、下駄箱の角などは転倒時の二次災害が起きやすい場所です。 是非一度危険な場所をすべて洗い出し、トータルした計画を練ることをおすすめします。
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監修者:
大工のおっちゃん工房
一級建築士
1級建築施工管理技士 - 大工として40年、一級建築士として30年以上の経験を持つ建築のプロフェッショナルです。 大手ハウスメーカーやゼネコン工事、特殊杭工事や舗装工事JVに参画し、1,000件超の建築に携わってきた実績があります。 構造計算・混構造・旅館業用途変更にも強く、設計から現場まで一貫対応できる総合建築アドバイザーとして活動しています。
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