2025年に最も多かったリフォームは「キッチン」2026年は「断熱リフォーム」「窓交換」が急伸する可能性


312名を対象に「2025年リフォーム実施者アンケート」を実施

2025年に最も多かったリフォーム・2026年に増える見込みの工事・補助金利用率・費用帯を調査

住宅リフォーム情報メディア「アンドリフォーム」(https://andreform.jp)は、2025年に実際にリフォームを行った312名を対象にアンケートを実施し「2025年に最も実施されたリフォーム内容」「2026年に検討されているリフォーム」「補助金利用の実態」「リフォーム費用の傾向」について調査しました。

今回の調査は、電気代高騰・老朽化住宅の増加・補助金制度の拡充など、住まいに関する関心が高まる中で、生活者がどのようなリフォームを実施し、今後どこに需要が向かうのか を明らかにするものです。

調査概要
  • 調査期間:2025年11月20日~2025年11月23日
  • 調査機関(調査主体):アンドリフォーム運営事務局
  • 調査対象:18歳以上のユーザー
  • 有効回答数(サンプル数):312件
  • 調査方法(集計方法、算出方法):webアンケート

■ 2025年に最もリフォームされた場所ランキング(複数回答)


順位 リフォーム箇所 回答数
1位 キッチン 79
2位 トイレ 74
3位 お風呂(浴室) 73
4位 洗面所 41
5位 外壁 37
6位 窓・ドア 31
7位 クロスの張替え 28
8位 床の張替え 25
9位 給湯器交換 23
10位 屋根 21

その他:外構14/断熱11/リビング11/子供部屋6/収納6 など

2025年に実際に行われたリフォームは、圧倒的に水まわり(キッチン・トイレ・浴室・洗面) が中心。 一方、外壁・窓・給湯器・断熱といった“省エネ系リフォーム”も確実に伸びており、電気代高騰や補助金の影響が表れています。

■ 2026年に検討したいリフォームランキング(複数回答)


順位 リフォーム箇所 回答数
1位 キッチン 59
2位 お風呂(浴室) 48
3位 窓・ドア 42
4位 断熱リフォーム 40
5位 外壁 27
6位 洗面所 19
7位 クロスの張替え 18
8位 屋根 17
9位 床の張替え 17
10位 リビング 16

その他:外構16/子供部屋9/太陽光8/給湯器7 など

2026年に向けて最も伸びているのが「窓・断熱」領域。 前年実績では中位〜下位(6〜11位) に留まっていたにもかかわらず、2026年に「やりたいリフォーム」では 窓(3位)・断熱(4位) と急浮上しました。この変化は偶然ではなく、複数の社会的背景・市場環境が重なって起きている「必然のトレンド」です。

背景には、


  • 電気代の高騰で省エネ意識が急上昇
  • 2026年度の省エネ強化施策(国の方針)への関心の高まり
  • 冬の寒さ・夏の暑さ対策ニーズの増加
  • 窓リノベ・断熱支援など補助金の存在感

といった複数の要因が重なっています。その結果、これまで「水まわり」が中心だった人気領域に、 “窓・断熱”が本格的に並び始める転換点 が見えてきました。

■ 補助金の利用状況(単数回答)


回答 件数
補助金を利用していない 229
補助金を利用した 83

利用率:26.6%
補助金の認知は広がりつつあるものの、 依然として7割以上が“補助金なしでリフォーム” という結果に。
利用されなかった理由として、


  • 手続きが複雑・面倒で断念した
  • リフォーム会社から補助金に関する案内がなかった
  • 補助金が利用できるリフォーム内容ではなかった
  • 申請期間・時期が合わなかった

などが多く上がり、情報格差が依然大きいと推測されます。

■ 利用された補助金の種類(複数回答)

補助金名称 件数
自治体のリフォーム補助金 38
子育てエコホーム支援事業 21
先進的窓リノベ2025 18
給湯省エネ2025 17
断熱リフォーム支援 10
火災・地震保険を使った修繕 5
その他 5

最も多いのは「自治体補助金」。 窓リノベ/給湯省エネなど 国の省エネ系補助金の利用も目立つ結果となりました。

■ リフォーム費用価格帯(単数回答)


価格帯 件数
10〜30万円 66
50〜100万円 60
〜10万円 53
100〜200万円 53
30〜50万円 50
200〜300万円 17
300万円以上 13

最も多い価格帯は 10〜30万円(21.1%)。 一方で 100万円以上の中〜大規模リフォームも83件(26.6%) と、一定の投資意欲が確認されました。
水まわりリフォームの増加、窓交換・断熱リフォームの増加が、費用の二極化 を生んでいます。

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総括:2026年は「水まわり」と「断熱・窓」の二極化へ

今回の調査から、2025年のリフォーム実施状況と2026年の検討意向には、明確な変化が見られました。 まず、2025年に実際に行われたリフォームは「キッチン・浴室・トイレ・洗面所」といった水まわりが中心で、生活動線の改善や設備更新が主な目的となっていました。

一方で、2026年に向けては「窓・ドア」や「断熱リフォーム」への関心が大きく伸び、前年に比べて省エネ系リフォームの需要が急上昇していることが分かります。電気代の高騰や、冬・夏の快適性を高めたいニーズに加え、国の省エネ強化施策への関心が追い風となっています。

また、補助金の利用率は 26.6% にとどまり、「制度を知らない」「手続きが難しい」などの理由から、利用が広がりきっていない現状も浮き彫りになりました。ただし、利用者の中では自治体補助金や窓リノベなど、省エネ関連支援が多く選ばれています。

費用面では 10〜30万円 と 50〜100万円 の価格帯が多く、比較的小規模〜中規模のリフォームが中心となりました。 国土交通省・環境省の政策では、引き続き「住宅ストックの省エネ性能向上」が重要テーマとして掲げられており、2026年度以降も省エネリフォームの推進が見込まれます。

これらを踏まえると、2026年は 水まわりの快適化 と 省エネ・断熱強化 の“二極化トレンド”がより顕著になる一年になると考えられます。 アンドリフォーム編集部では、今後も生活者のニーズと市場動向を踏まえた調査を継続し、安心してリフォームを選択できる情報発信に努めてまいります。

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