襖張替えは自分でできる?費用相場や業者の選び方まで徹底解説!
最終更新日:2025年12月24日

襖(ふすま)は日本家屋や和室の中ではお馴染みの建具のひとつです。単に部屋を仕切るだけでなく、空間全体の雰囲気を決定づけるインテリア的な要素でもあります。
しかし、そんな襖も年月とともに劣化していきます。紙が破れたり、色あせたりするだけでなく、湿気でカビが発生したりすることも珍しくありません。こうした変化に気づいたとき、多くの方が張替えを検討しますが、いざ行動に移そうとすると、「自分でできるのか」「どれくらい費用がかかる?」「どんな素材やデザインがあるのか」など、さまざまな疑問が浮かぶのではないでしょうか。
本記事では、襖の張替えに関する基本情報から、費用相場、DIYと業者依頼の違い、素材の選び方、よくある質問までを網羅的に解説します。張替えを検討している方にとって、迷わず行動に移せるような実用的な内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
監修者:
山崎 南
二級建築施工管理技士- 襖の表面に現れる微細な波打ちや浮き、においの変化などは、住まい全体のコンディションを見直す良い機会です。建具の張替えは手軽なリフォームですが、住環境の健全性を保つうえでも重要なメンテナンスといえるでしょう。
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襖の張替えはなぜ必要?劣化のサインはどんなもの?
長く使用している襖は、一見すると問題なく感じられることもありますが、実は住まいの劣化や湿気の影響を受けやすい場所でもあります。ここでは、襖の張替えが必要になる代表的な理由や、見逃されがちな劣化サインについてご紹介します。
経年劣化で起きる襖のトラブル
襖は、紙や木でできている繊細な建具です。
長年使用していると、どうしても汚れや破れ、たわみといったトラブルが生じてきます。
日光による紫外線の影響で表面が色あせたり、空気中の湿気を吸収して波打ちが発生したりすることも少なくありません。
また、手で触れる部分には手垢がたまって黒ずみが目立ってくる場合もあり、これらの症状が出てきたときは、張替えのタイミングが近づいているサインです。
さらに、襖の芯材が古くなってくると建てつけが悪くなり、開け閉めがスムーズにできなくなることもあります。このような状態を放置しておくと、見た目だけでなく機能性にも支障をきたす可能性があるため、早めの対応が肝心です。
見逃しやすい劣化の兆候とは
襖の張替えが必要な状態は、目立った破れやシミだけとは限りません。
たとえば、「なんとなく部屋がカビっぽい匂いがする」「壁との境目が浮いてきた」「湿気を感じる」といった現象も、襖が湿気を吸収しすぎて劣化している兆候かもしれません。 また、襖紙が浮いたり、波打ったりしている場合も見逃されがちです。
中でも、湿度の高い季節や結露が多い環境で起こりやすく、放置するとカビの温床になります。
こうした軽微な症状は、つい後回しにしがちですが、放置している間に見た目が急激に悪化したり、健康面への影響(カビによるアレルギー)にもつながる可能性があるため、見た目だけで判断せず、全体の状態を注意深く観察することが大切です。
張替えの適切なタイミング

一般的に、襖の張替えは5年から10年に一度が目安とされています。ただし、これはあくまで目安であり、環境や使用頻度によって大きく異なります。
たとえば、日当たりのよい南向きの部屋や、結露が多い北側の部屋、ペットや小さなお子様がいるご家庭では、襖の傷みが早まる傾向があります。また、お盆や年末年始など、来客のタイミングにあわせて張替えを検討する方も少なくありません。
和室はお客様を迎えることが多い場所でもあるため、見た目の印象を良くするためのリフォームとしても効果的です。タイミングを逃さず、日常的に少しでも劣化していると感じたら、張替えを前向きに検討するとよいでしょう。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士-
襖の劣化は単なる美観の問題だけでなく、「住まいの湿気管理が適切にできているか」のバロメーターにもなります。襖の波打ちや浮き、黒ずみは、壁内や床下の結露、通気不足といった問題が隠れていることもあります。張替えの際には、こうした症状の背景にも目を向けることで、住まいの長寿命化にもつながります。
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襖の種類と選び方|素材・デザインの違いを解説
襖とひとことで言っても、その種類やデザイン、素材は非常に多岐にわたります。
現代では和室のスタイルも多様化しており、昔ながらの和風から、洋風テイストを取り入れた和モダンまで、空間にあわせた襖の選び方が重要になっています。
ここでは、代表的な素材の特徴や、デザインの違い、さらに用途に応じた選び方のポイントをご紹介します。
襖紙の種類と特徴(和紙・ビニール・樹脂など)

襖の表面を覆う紙にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や価格帯が異なります。
まず代表的なのが「本鳥の子(ほんとりのこ)」と呼ばれる伝統的な和紙です。手漉きの質感や風合いが美しく、格式ある空間にふさわしい高級素材であり、通気性も高く、自然素材ならではの調湿機能も備えています。
一方で、近年人気が高まっているのが、ビニール襖紙や樹脂コートタイプです。いずれも表面に耐水性や防汚性をもたせており、汚れや摩耗に強く、ペットやお子様がいるご家庭にも適しています。また、カビやシミにも強いため、湿気の多い部屋でも安心です。
さらに、機能性襖紙として、消臭機能や抗菌加工が施されたものもあり、衛生面に配慮したいご家庭に支持されています。それぞれに特徴や強みがあるため、素材選びは見た目だけでなく、使用環境やライフスタイルに合わせて検討してみてください。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- 素材選びは「見た目の好み」だけでなく、「施工後のメンテナンス性」や「設置環境への適合性」が重要です。たとえば、和紙は通気性と調湿性に優れる反面、湿度の高い環境では波打ちやカビが出やすく、施工にも高い精度が求められます。一方、ビニール系や樹脂コートの襖紙は、耐久性や清掃性に優れ、特に賃貸住宅や空き家リフォームなど頻繁な交換が難しい物件で重宝されます。最近では、ビニール系でも見た目の質感が和紙に近づいており、見た目と機能のバランスを重視した選択が可能です。
柄・色・デザインのバリエーション

襖紙は白やアイボリーだけではなく、柄や色のバリエーションも豊富に存在します。古典的な雲竜柄や山水画、松竹梅などの文様入り襖紙は、和室に落ち着きと洗練された印象をもたらします。主に客間や仏間など、格式ある空間に選ばれることが多いです。
一方、現代住宅では、シンプルな無地系やグラデーション入り、ストライプ調などの和モダンデザインが好まれる傾向にあります。ベージュやグレー、淡いグリーンといった中間色が多く、洋室との調和も意識されています。
また、アクセントとして一面だけ柄物を選ぶ、一枚変えも人気です。空間全体のバランスを崩さずに個性を演出できるため、取り入れやすい手法といえるでしょう。最近では、写真やイラストをプリントしたオーダー襖紙も登場しており、店舗やギャラリー、カフェ風インテリアに採用されるケースもあります。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- 現場でよく見られる失敗の一つが、「襖紙だけを見て選び、空間全体とちぐはぐになってしまう」ケースです。実際の設計・施工においては、襖紙は単体で映えるものではなく、空間全体の一部として調和するものを選ぶのが鉄則です。床材の色、壁紙のトーン、柱や枠の木部の質感など、周囲とのバランスを取ることで、襖が浮かずに引き立つ仕上がりになります。実際の内装設計でも、まず全体の色構成や光の入り方を見たうえで、襖紙を決定するのが一般的です。
部屋ごとの用途に応じた選び方のコツ
襖は設置される部屋の用途によって、最適な素材やデザインが変わります。先述の通り、客間や仏間には、伝統的で落ち着いた雰囲気の和紙や絵柄付きのものが適しています。空間に気品をもたらしてくれるようなデザインが多く、来客時にも失礼がない印象を与えられるでしょう。
他方、子ども部屋や家族が集まるリビング横の和室では、汚れや破れに強いビニールコーティングタイプがおすすめです。特に小さなお子様がいるご家庭では、爪やおもちゃによる引っかき傷、飲み物のシミなどを想定した耐久性が重視されます。
また、賃貸物件や空き家の再活用においては、コストパフォーマンスの高い襖紙が選ばれる傾向があります。シンプルで無難なデザインのものを使えば、入居者の好みを問わず幅広い層に対応可能です。さらに、和洋折衷の空間では、あえて洋風の壁紙や建具とのバランスを考慮し、グレーやネイビー系の襖紙を採用することで、統一感のあるインテリアが完成します。
このように、素材とデザインを目的に応じて選び分けることが、満足のいく張替えの第一歩になります。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- 「おしゃれにしたい」という視点も大切ですが、「誰がどう使うか」という視点から逆算していくことが失敗しない襖選びの基本です。
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襖の張替え方法|DIYと業者依頼のメリット・デメリット

襖の張替えは、DIYでもできる作業として知られています。しかし、費用を抑えたい、自分で試してみたいという気持ちがある一方で、仕上がりの精度や時間の確保が難しいという声もよく聞かれます。
ここでは、DIYと業者依頼、それぞれの特徴や注意点について詳しく解説します。
DIYでの張替えに必要なものと手順
DIYで襖を張り替える場合、いくつかの道具と工程が必要になります。まず基本となるのは、襖紙、専用の糊(のり)、刷毛(はけ)、カッター、定規などです。最近では、ホームセンターや通販で「襖張替えセット」として必要な材料が一式になった商品も手軽に入手できます。
手順としては、古い襖紙をきれいにはがし、下地を整えることから始まります。紙が残っている場合はしっかり除去し、下地が凸凹していないか確認します。その後、新しい襖紙を糊を塗った本体に慎重に貼り付けます。貼り付けの際には、気泡やシワができないように、中央から外側に向かって空気を抜いていくのがポイントです。
最後に乾燥させたうえで、余分な部分をカットすれば完成です。一見シンプルに見えますが、左右対称に紙を貼ること、平らに仕上げることには技術が求められます。慣れていない場合は、少しのズレが大きな見た目の差につながるため、慎重に作業する必要があります。
DIYでありがちな失敗と注意点
DIYで張替えを行う際、よくある失敗の一つが「しわ・たるみ・気泡」の発生です。襖紙は湿気を含むと伸びやすく、乾燥すると縮む特性があります。ゆえに、貼り方が甘いと、乾いたあとにシワができたり、端が浮いてきたりすることがあります。
また、襖の芯材が傷んでいることに気づかず、張替え後も開け閉めがスムーズでなくなるケースもあり、この場合、見た目がきれいでも実用面で問題が残ってしまうでしょう。
さらに、道具の使い方に慣れていないと、切り口がガタついたり、襖紙が破れてしまったりといった事態も起こりやすくなります。こうした失敗が重なると、結局やり直しが必要になり、かえって時間とコストが無駄になる場合もあります。
DIYでの張替えは、「費用を抑えられる」「自分好みにできる」といったメリットがある一方で、「仕上がりの精度に差が出やすい」「手間と時間がかかる」という点を理解しておくことが必要です。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- プロに依頼すれば、確かに仕上がりは綺麗で早く、失敗も少ないです。ですが、自分の手で住まいに手を加えることは、空間への愛着や暮らしへの理解を深めるきっかけにもなります。特に家族で作業すれば、ちょっとした思い出にもなります。事前にしっかり情報収集をして予習し、必要な道具や手順を確認したうえで取り組むことが、成功への近道です。一度で完璧を求めすぎず「楽しみながら、丁寧に」がDIY成功のコツです。
業者に依頼する場合の流れ
一方で、プロの業者に襖の張替えを依頼する場合、基本的には「見積もり」「回収」「張替え作業」「納品」という流れで進みます。張替えにかかる日数は、枚数や時期によって異なりますが、1〜2日で完了することが一般的です。
プロに依頼する最大のメリットはやはり、仕上がりの美しさです。襖の寸法にぴったり合わせた丁寧な仕上げ、空気やシワが入りにくい施工技術、紙の張力まで計算した作業など、経験に裏打ちされた仕上がりが期待できます。
また、業者によっては無料で下見に来てくれたり、豊富な見本からデザインを選べたりと、提案力も充実しています。張替えの際に、建てつけの調整や敷居の滑りの調整をサービスで行ってくれる場合もあります。
価格はDIYよりも高くなる傾向にありますが、時間と労力をかけず、確実に美しい襖に仕上げたい方には、業者依頼が適しています。特に来客が多いご家庭や、賃貸物件・空き家の印象アップを図りたい家主様にはおすすめの選択肢です。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- 現場の経験から言えることとして、プロの仕上がりには見た目以上の技術が詰まっています。とくに空き家や賃貸では印象を左右する部分なので、信頼できる業者に任せることで資産価値や入居率の面でも好影響がある場合があります。業者選定の際は価格だけでなく、提案力や対応の柔軟さも重視すると、より満足度の高い仕上がりが期待できます。
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襖張替えの費用相場と価格の内訳

襖の張替えを検討するうえで多くの方が気になるのが、費用についてでしょう。素材の違いやサイズ、依頼先によって価格には幅がありますが、おおよその相場を知っておくことで無駄な出費を避け、納得のいく選択ができます。
ここでは、張替え費用の目安や構成要素、さらにコストを抑えるためのポイントについて解説します。
素材やサイズごとの費用目安
襖の張替え費用は、主に「襖紙の種類」と「襖のサイズ」によって決まります。一般的な片面張替えの場合、標準的な襖(幅90cm×高さ180cm前後)であれば、以下のような価格帯が目安となります。
シンプルな無地和紙タイプであれば、1枚あたり2,500円〜4,000円程度が相場です。これに対し、柄入りの和紙や機能性襖紙(防カビ・防水など)を使用する場合は、1枚5,000円〜8,000円程度になることもあります。
さらに、高級な本鳥の子や手漉き和紙を使用した場合には、1万円以上の価格がつくケースが多いです。また、サイズが通常より大きい「丈長襖」や「押入れ用の小襖」などの場合、1割〜2割の価格増減が発生します。
業者によっては、襖の状態(骨組みの劣化や穴あき)により、追加料金が発生することもあるため、事前に確認しておくと安心です。
オプション費用とその内容
襖の張替えには基本料金のほかに、追加費用がかかる場合があります。たとえば、両面張替えを希望する場合は、基本料金の1.5倍〜2倍になるのが一般的です。特に間仕切りとして使われる襖では、両面の仕上がりを重視するため、両面施工が選ばれることが多いです。
また、枠や引手部分の交換、襖紙に防水・防カビ加工を施すオプションもあります。目安として1,000円〜3,000円程度の追加で対応可能なことが多く、特に湿気の多い環境で長持ちさせたい場合に有効です。
最後に、見落としがちな項目として、運搬費も挙げられます。出張範囲外や高層階への搬入・搬出などに追加料金が発生する場合があるため、訪問見積もり時に確認しておくと、予算のずれを防げます。
コストを抑えるポイント

費用を抑えながらも、納得のいく張替えを実現したいという方は多いでしょう。まず最初のポイントは、まとめて依頼することです。
2枚・3枚よりも、10枚単位で依頼した方が単価が安くなるケースが多く、業者によっては割引が適用されることもあります。次に、シンプルな襖紙を選ぶこともコストダウンに直結します。無地で汚れにくい素材を選べば、将来的にもメンテナンスの手間が減り、長期的な費用対効果が高くなります。
さらに、地元密着型の業者に直接依頼することもおすすめです。大手チェーンや仲介業者を通すよりも中間コストが抑えられ、比較的リーズナブルな価格でサービスが受けられることがあります。ただし、価格だけでなく実績や口コミも参考にしながら、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- 地元密着型の業者に依頼する場合は価格面だけでなく、緊急時の対応が早い場合が多く、運用面での安心感がある点もメリットと言えます。コストだけではなく、維持のしやすさまで見据えて業者選定を行うのがポイントです。
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張替えの流れと所要時間|依頼から完了までのステップ
襖の張替えを業者に依頼する場合、「どのような流れで進むのか」「完了までにどれくらいの時間がかかる?」といった点が気になる方も多いでしょう。
実際には、業者の対応力や襖の枚数、繁忙期かどうかによっても差はありますが、全体の流れを把握しておくことで、スムーズに進められます。ここでは、依頼から完成までの標準的な工程と、それぞれの所要時間の目安について解説します。
見積もりから納品までのフロー
まず最初のステップは、問い合わせ・見積もりです。電話やメール、ホームページの問い合わせフォームなどから連絡をすると、業者は日時を調整したうえで、現地調査や見積もりに訪れます。
この際、襖の枚数やサイズ、使用されている素材の状態、希望する襖紙の種類などを確認し、正式な金額が提示されます。見積もりに納得すれば、作業日の打ち合わせに進みます。
現場での作業よりも整った環境で正確な施工ができることから、業者は襖を取り外して一度持ち帰り、工場で張替え作業を行うことが多いです。張替えが完了すると、襖は再び納品され、元の位置に丁寧に戻されます。
この際、建て付けの微調整や敷居滑りの確認など、細かい部分まで対応してくれる業者も少なくありません。
監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士- 襖紙には素材の違いだけでなく、色柄やデザインも非常に多くの選択肢があります。そのため、事前に「こういう雰囲気の部屋にしたい」「明るめがいい」など、ざっくりとした方向性でもいいのでイメージを持っておくと、業者側もそれに合わせておすすめの製品を一緒に選んでくれます。デザインを一から決めようとすると迷ってしまうことも多いので、施工前に少し予習をしておくと、打ち合わせがスムーズに進みやすく、仕上がりにも納得感が得られやすくなります。
施工にかかる日数と段取り
襖の張替えにかかる日数は、一般的には1〜3日程度が目安です。1〜2枚であれば翌日納品も可能ですが、5枚以上やデザイン襖の場合は、さらに1日程度かかることもあります。
また、繁忙期(年末年始前、春の引っ越しシーズンなど)には納期が延びることがあるため、余裕をもって依頼するのがおすすめです。 業者によっては即日仕上げに対応しているところもありますが、その場合は当日の朝に引き取り、夕方に納品というスケジュールになります。
ただし、即日対応には追加料金が発生するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
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襖張替えとあわせて見直したい和室の他のポイント
襖の張替えは、和室全体を見直す良いきっかけでもあります。
単に襖だけを新しくするのではなく、空間全体のバランスを考えることで、より快適で洗練された住空間に変えることが可能です。
ここでは、襖と一緒に見直したい和室の他の要素について、実用的な観点からご紹介します。
畳・障子・壁紙との相性を考慮する
襖のデザインが美しく整っていても、畳が日焼けしていたり、障子が破れていたりすると、和室全体としての印象はどうしてもマイナスになります。 特に、襖と障子は同じ空間に並ぶことが多く、素材や色の調和が空間の美しさに大きく影響します。
たとえば、明るい色の襖紙を選ぶなら、畳も新調して緑がかった表面を活かすことで、清潔感のある空間が生まれます。 あるいは、モダンな柄の襖に合わせて壁紙を淡いグレーやベージュに張り替えて、和洋折衷の落ち着いた雰囲気にするのもよいでしょう。
さらに、木部の塗装や枠の補修、床の間のしつらえの見直しなど、部分的な手直しでも空間の印象は大きく変わります。 このように、襖の張替えと同時に他の建具や内装も見直すことで、空間全体に統一感が生まれ、リフォームの満足度が格段に高まるのです。
ミニマル和モダンにも対応できる襖の選び方

最近では、ミニマルや和モダンといったインテリアスタイルが人気を集めており、それらに合わせた襖の選び方にも注目が集まっています。 無地に近いシンプルな襖紙や、淡いグラデーションの入ったもの、直線的な柄が入ったモダンタイプなどは、畳のある空間にも自然に馴染みます。
また、従来の和紙に代わり、マットな質感のビニール素材や布調の樹脂素材を選ぶことで、現代的な印象を持たせることができます。 木目や石目柄などの自然素材を模したデザインも人気で、家具や建具との調和を図りやすいのも特徴です。
特に、和室をリビングと一体化させたい場合や、日常使いの空間として活用したい場合には、こうしたミニマルデザインの襖が最適です。
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監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士 - マンションや戸建ての設計業務でも感じることですが、空間の一部だけを変える場合でも、全体像をイメージしておくことが完成度を左右します。 襖だけを新しくしても、隣り合う障子や畳とデザインが合っていないと、かえってアンバランスに見えてしまうことがあります。 逆に、襖と同時に壁紙や枠の色合いと合わせて計画することで、まとまりのある計画された空間に見せることができます。
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襖張替えでよくある質問Q&A
襖の張替えは頻繁に行うものではないため、いざ取り掛かろうとするとさまざまな疑問が湧いてくるものです。ここでは、実際によく寄せられる質問とその答えを、簡潔かつわかりやすくまとめました。
事前に疑問を解消しておくことで、より安心して張替えに臨めるでしょう。
| Q-1:張替えは何年おきが理想? |
|---|
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A-1: 一般的には5〜10年に1回が目安です。 ただし、部屋の使用頻度や環境(湿気、日当たり)によって劣化スピードは異なります。 とくに、和室を来客用として使用する場合や、小さなお子様やペットがいる家庭では、3〜5年での張替えが望ましいケースもあります。 なお、表面の浮き、カビ、破れなどが見られた場合は、経過年数にかかわらず早めの対応が推奨されます。 |
| Q-2:張替えと新調の違いは? |
|---|
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A-2: 張替えは、既存の襖の骨組み(木枠)を再利用して、表面の紙だけを張り直す方法です。 一方、新調は襖全体を新しく作り直すもので、木枠や芯材を含めた全面交換を意味します。 枠が傷んでいたり、反りがひどい場合は新調が必要になることもありますが、基本的には張替えで十分対応できるケースが多いです。 |
| Q-3:カビや汚れが出たときの対処法は? |
|---|
|
A-3:軽度なカビや汚れは、中性洗剤や消毒用アルコールで拭き取ることが可能ですが、紙素材の場合は水分で襖を傷めてしまうことがあります。 そのため、カビが広がっていたり、匂いが気になる場合は、早めに張替えを検討するのが無難です。 また、カビを防ぐには、定期的な換気や除湿機の活用、カビ防止加工が施された襖紙の使用も効果的です。 |
| Q-4:洋風インテリアとの相性は? |
|---|
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A-4:最近では和洋折衷にマッチするモダンな襖紙が多数登場しており、洋風の家具やフローリングとも相性の良いデザインが増えています。 たとえば、グレー系・ベージュ系の無地襖紙や、直線柄のあるシンプルなデザインは、北欧風やナチュラルテイストの空間にもよく合います。 |
| Q-5:賃貸でも張替えしていいですか? |
|---|
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A-5:賃貸物件の場合は、原則として大家さんや管理会社の許可が必要です。 無断で張替えを行うと、退去時に原状回復の対象となる可能性があります。 ただし、破れなどの劣化がひどい場合は、修繕の一環として大家側で張替えを対応してくれることもあります。 張替えを検討するならば、まずは契約書を確認し、許可を得たうえで対応するのが賢明です。 |
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監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士 - 事前に疑問点を整理しておくことで施工業者とのやりとりもスムーズになりますし、不要な費用や手戻り等を防ぐことができます。 疑問点があれば遠慮はせず、見積の時点でどんどん質問をしてみましょう。
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まとめ
襖の張替えは手軽に行えながらも、和室の雰囲気を大きく変えられる力を持っています。 具体的には、紙の破れや色あせ、湿気による浮きやカビなど、見た目の劣化が気になり始めたら、張替えのサインです。
DIYでの挑戦も可能ですが、仕上がりの美しさや耐久性を求めるなら、専門業者への依頼がおすすめです。
そして、満足のいく仕上がりを実現するためには、価格だけでなく、対応の丁寧さや実績にも注目して業者を選ぶことが大切です。
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監修者:
山崎 南
2級建築施工管理技士 - 施工業者に依頼をする場合でも、DIYに挑戦する場合でも、色味や質感との調和を意識しながら空間全体のイメージを持ってデザインを決めていくことで、統一感のある洗練された和室が実現します。この記事が快適な空間づくりのヒントになれば幸いです。
YAMAZAKI 代表
山崎 南
2級建築施工管理技士- 2018年に大学卒業、その後一部上場ゼネコンにて現場監督として勤務。その後、不動産デベロッパーにて品質管理(主に楽器演奏が可能な防音賃貸マンションの新築)を担当。現在は独立し、行政などと連携しながら空き家問題関連のコンサルティング業務を行う。
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