リビングと和室を一体化するメリットとは?|間取り・費用・注意点を解説
最終更新日:2026年6月11日

リビングの隣にある和室を、うまく使いこなせていないと感じたことはありませんか?来客用として用意したものの、普段はほとんど使われず、物置のようになってしまっているという声は少なくありません。
一方、家族が集まるリビングは「もう少し広ければ」「もっと開放感があれば」と感じやすい場所でもあり、こうした悩みから注目されているのが、リビングと和室を一体化するリフォームです。
ただし、一体化といっても方法はさまざまで、すべての住まいに同じ答えが当てはまるわけではありません。注意点を正しく理解せずに進めてしまうと、施工後に暮らしてみてから後悔につながる可能性もあります。
そこでこの記事では、リビングと和室を一体化するメリットを中心に、検討前に知っておきたいポイントを分かりやすく整理します。
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リビングと和室を一体化するとは?基本の考え方

リビングと和室を一体化するリフォームを検討する際、まず押さえておきたいのが、一体化とは何を指すのかという基本的な考え方です。
この章では、一体化リフォームの基本的な定義と、検討段階で誤解されやすいポイントを整理しながら、なぜ空間の印象や暮らしやすさが大きく変わるのかを解説します。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士- 一体化リフォームにおいて、畳敷を止めてリビングと同じフローリングにするのか。あるいは、壁や建具を撤去して畳敷はそのまま残す畳スペースにするのかによって、空間イメージは大きく異なります。
一体化リフォームの定義とよくある誤解
リビングと和室の一体化とは、和室をなくすこと自体を指す言葉ではありません。本質的には、リビングと和室を隔てていた壁や建具の存在を見直し、空間としてのつながりを持たせることを意味します。
多くの住宅では、リビングと和室の間に襖や引き戸、場合によっては壁が設けられています。いずれも空間を明確に区切る役割を果たしますが、同時に視線や動線を遮り、実際の面積以上に狭さを感じさせる原因にもなります。
一体化リフォームは、こうした仕切りを取り払う、あるいは存在感を弱めることで、空間を連続したひとつの居場所として再構成していく試みです。
ここで誤解されやすいのが、「一体化=必ずフローリングに変更しなければならない」という考え方です。確かに、畳を撤去して床材を統一するケースは多く見られますが、それだけが選択肢ではありません。
畳を残したまま段差を調整したり、可動式の間仕切りを採用したりすることで、和の要素を活かしながらリビングとつなげる方法もあります。
また、一体化すると個室としての和室が使えなくなる、来客時に困るといった不安を持つ方もおられますが、使われていない部屋を形式的に残すよりも、日常的に活用できる空間として再設計したほうが、結果的に暮らしの満足度が高まるケースは少なくありません。
重要なのは、和室を残すかどうかではなく、その空間をどのように使いたいかを起点に考えることなのです。
一体化で変わるのは広さではなく“感じ方”

リビングと和室を一体化すると、「部屋が広くなる」と表現されることがよくあります。しかし、正確には床面積そのものが増えるわけではなく、変わるのは空間の感じ方です。
人が部屋の広さを判断するとき、実際の帖数だけでなく、視線の抜けや天井までの見通し、動線の連続性といった要素が大きく影響します。
リビングと和室の間にあった壁や建具がなくなることで視線が奥まで通り、空間が一続きに認識されるようになります。その結果として、同じ面積でも開放感が増し、実際以上に広く感じられるのです。
また、動線の面でも一体化は大きな変化をもたらします。これまで「リビングを通って和室に入る」「和室に行くには一度建具を開ける」といった区切りがあった動きが、自然でスムーズな流れに変わります。
家族がそれぞれ違うことをしていても、同じ空間の中で気配を感じられるようになる点は、一体化リフォームならではの特徴と言えるでしょう。
さらに、段差の有無も空間の印象を左右する重要な要素です。和室が一段高くなっている場合、その段差が心理的な境界線となり、無意識のうちに「別の部屋」と認識されがちです。
段差を解消することで空間全体がフラットにつながり、より一体感のあるリビングとして機能するようになります。
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リビング×和室一体化で得られる主なメリット

リビングと和室を一体化するリフォームを検討する方の多くは、「本当にメリットがあるのか」「わざわざ工事をする価値がある?」という点で迷われます。
間取りを変える以上、見た目が変わるだけでなく、日々の暮らしにどのような変化が生まれるのかを具体的にイメージできなければ、決断には踏み切りにくいでしょう。
この章では、リビングと和室を一体化することで得られる代表的なメリットを、生活の変化という視点から整理していきます。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
フローリングにするメリットとしては、空間に一体感が出るということが最も大きなメリットです。
*リビングと和室の境界が目立たなくなる
*部屋全体が広く見える
*モダンで統一感のある印象になる
*家具配置の自由度が上がる
特に20畳前後のLDKのような大空間を作りたい場合は効果が大きいです。
また、掃除機やロボット掃除機が使いやすく、畳の目にホコリが溜まらないため、ダニやカビ対策が比較的容易です。
小さなお子さんやペットがいる家庭では管理が楽になります。
畳の場合は、ソファやダイニングテーブル、本棚、アップライトピアノなどの重い家具でへこみやすいですが、フローリングなら気にせず配置できます。
空間が広く感じられるようになる

リビングと和室を一体化する最大のメリットとして多くの方が実感しやすいのが、空間が広く感じられるという変化です。
これは前章でも触れたように、床面積が増えるからではなく、空間の見え方や認識のされ方が変わることによるものです。
和室とリビングを隔てていた壁や建具がなくなると、視線が奥まで通って空間全体を一度に把握できるようになります。
部屋の中で感じる圧迫感が軽減され、同じ帖数でも開放的な印象になります。
とくに、リビングの隣にある和室が普段閉め切られていた場合、その効果は顕著に表れやすいでしょう。
また、天井の高さや床の連続性も、広さの感じ方に大きく影響します。
床材を統一したり、段差を解消したりすることで視覚的な区切りが減り、空間がひと続きとして認識されます。
結果、リビング単体では感じていた窮屈さが和らぎ、家族が集まる場所としての快適性が向上するのです。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
壁や建具を撤去してリビングと一体化したい場合、床をリビングと同じフローリング材(樹種と色)にすることが不可欠です。
また、壁と天井も同じ素材にして空間の連続性を保ち、天井高さもリビングと同じにすることが理想的です。
ただし、独立した和室の場合、天井高さが低めに設定されている場合があるので天井高さをリビング天井と同じまで上げられるか事前に確認したほうが無難です。
もし難しい場合には、間接照明などデザインで対処することもひとつの考え方として有効です。
一方、壁や建具を撤去して畳敷はそのまま残す(畳スペース)にする場合、リビングと和室の床レベルが同じかどうか事前に確認しておくことが重要です。
リビングと畳スペースとの床レベルが同じ場合、リビングが椅子に座るのに対し畳は直接座るため、人の目線がずれてしまうことは認識しておく必要があります。
もし、目線を同じにしたい場合には、リビングと畳スペースとで段差をあえて設けて、畳スペースの下を収納に出来るというメリットもあります。
生活動線がシンプルになり、使い勝手が向上する
リビングと和室を一体化すると、日常の動きが自然でスムーズになるというメリットもあります。
これまで和室が独立した部屋として存在していた場合、出入りのたびに建具を開け閉めする必要があり、動線が分断されがちでした。
そこで、一体化によって空間の仕切りがなくなると、リビングを中心とした動きがシンプルになり、家の中を移動する際のストレスが減ります。
家事をしながら子どもの様子を見守ったり、在宅ワークをしながら家族の気配を感じたりといったことがしやすくなります。
また、「あまり使われない部屋」がなくなる点も見逃せません。
和室は、独立していると用途が限定され、結果として物置のような状態になってしまうことがありますが、一体化することでリビングの延長として自然に使われる空間となり、日常的に活用される場所へと変えられます。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
畳を残して畳スペースとして利用する場合、天井高さは必ずしもリビングと同じにする必要はなく、天井を板張りとしてサッシ窓の内側に障子を付けたりして、和モダンな空間にすることも選択肢のひとつとしてあります。
ですので、リビング・ダイニングのサッシ窓の内側に障子を入れてもいいでしょう。
いずれにしても、撤去した壁のあとの床をリビングと同じフローリング材(樹種と色)にすることが大事なので、床工事の施工は十分検討が必要です。
家族構成やライフスタイルの変化に柔軟に対応できる
リビングと和室を一体化するメリットは、現在の暮らしだけでなく将来の変化にも対応しやすくなる点にあります。
家族構成や生活スタイルは、年月とともに少しずつ変わっていくものです。
子どもが小さいうちは遊び場として活用し、成長すれば勉強や趣味のスペースとして使うなど、用途を柔軟に変えやすいのが一体化空間の特徴です。
また、将来的に親との同居や介護を見据える場合でも、広く使えるリビング空間は生活の中心として機能しやすくなります。
個室として区切られた和室を残すよりも、ひと続きの空間として設計しておくことで、その時々の暮らしに合わせた使い方が可能になり、この柔軟性こそがリビングと和室を一体化する大きな価値と言えるでしょう。
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一体化リフォームの注意点・デメリット

リビングと和室を一体化することで得られるメリットは多くありますが、良い面だけを見て判断してしまうと、施工後になってからイメージとのギャップを感じてしまうことがあります。
この章では、検討段階で見落とされやすいポイントを中心に、一体化リフォーム特有の注意点を整理します。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
フローリングにするデメリットとしては、寝転がったり座ったりしにくくなり、畳の魅力が失われます。
今まで和室に仏壇を置いていた場合、広くなったリビングのどこか、あるいは別の場所へ置くことになるので、このことも事前に検討しておく必要があります。
ゴロゴロできたり、直接座ったり、昼寝をするという和室特有の快適さは、かなり減ります。
また、冬のフローリングは冷たく感じやすく、畳は断熱性が高いため、足元が暖かく感じます。
リビングと和室を一体化にすることにより冷暖房効率を考慮する必要がありますが、一体化する前に和室にエアコンが設置されていた場合には、そのまま使うという選択肢もありますし、和室にエアコンが元々設置されていなかった場合には、サーキュレーターを置いてリビングのエアコンで対応することも出来ます。
和室特有の機能や独立性が失われる可能性
和室をリビングと一体化すると、当然ながら、独立した和室としての機能は弱まります。
それまで来客時の寝室や、落ち着いて過ごすための個室として使っていた場合、その役割をそのまま維持することは難しくなるでしょう。
和室には、畳によるクッション性や、床に座ってくつろげる点、引き戸で空間を仕切れる点など、独自の利点があります。
一体化によって床材をフローリングに変更した場合、こうした畳ならではの使い心地は失われます。
また、段差を解消すると、腰掛けたり、空間の切り替えとして機能していた要素もなくなるため、和室をどのような目的で使ってきたのか、今後もその機能が必要かどうかを整理することが重要です。
形式的に和室を残していた場合は問題になりにくい一方で、実際に頻繁に使っていた場合は、代替となる使い方をあらかじめ想定しておかねばなりません。
冷暖房効率や音・においの影響が出やすくなる
リビングと和室を一体化すると、空間が広がる分、冷暖房効率に変化が生じます。
一体化前まではエアコン1台で対応できていた範囲が広がり、設定温度を上げ下げしなければならなくなるケースが多いです。
また、音やにおいが空間全体に広がりやすくなる点も注意が必要です。
テレビの音や会話の声、キッチンからの調理音やにおいが、それまで以上にリビング全体に影響を与えるようになります。
和室を静かに使ってきた方にとっては、落ち着きにくく感じる場面が出てくるかもしれません。
こうした問題は、一体化そのものが悪いというよりも、設備計画や間取りの考え方によって左右されます。
空調計画や換気の工夫、家具配置の見直しなどを含めて検討すれば、影響を最小限に抑えることが可能です。
工事内容によっては後戻りが難しくなる
一体化リフォームの注意点として見逃せないのが、元に戻しにくい工事が含まれるという点です。
壁の撤去や床の全面張り替え、下地構造の変更などを行った場合、将来的に再び和室を独立させたいと思っても、簡単には対応できません。
とくに、床の段差を解消するために構造的な調整を行った場合や、畳下の下地を撤去した場合は、復元に追加工事が必要になります。
それゆえ、現在は一体化したいが、将来的には分ける可能性もあるという場合には、可変性を意識した設計が重要になります。
具体的には、可動式の間仕切りを採用したり、床材の切り替えを工夫したりすることで、将来的な変更に対応しやすくすることも可能です。
一体化を決める前に、どこまで工事を行うのか、その工事が将来どのような影響を及ぼすのかを把握しておくことが、後悔を防ぐための大きなポイントになります。
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一体化するか迷ったときの判断基準

リビングと和室の一体化リフォームは、住まいの印象や使い勝手を大きく変えられるため、「良さそうだと思うけど、本当に我が家に合っているのか判断できない」と感じる方も多いでしょう。
この章では、一体化するかどうかを判断するための具体的な視点を整理します。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
畳敷からフローリングにする場合、リビングスペースがただ単に広くなっただけという印象になりかねないので、検討が必要です。
LDKとして大きなワンルームの状況から隣の和室をリビングの延長としてリフォームした場合、広くなったリビングスペースがダイニングやキッチンから死角となってしまうケースが考えられます。(LDKがL型プランになる)
和室の「使用頻度」から考える
まず確認しておきたいのが、現在の和室をどの程度使っているかという点です。
和室が来客用として用意されている場合でも、実際に使うのが年に数回程度であれば、空間として十分に活用されているとは言いにくいかもしれません。
一方で、日常的に洗濯物をたたんだり、くつろいだり、作業スペースとして使っている場合は、その和室がすでにリビングと一体的に使われているとも言えます。
このようなケースでは、物理的にも一体化することで、より使いやすい空間に変わる可能性があります。
重要なのは、和室があることではなく、和室をどう使っているかです。
使われていない理由が、単に間取りの制約によるものであれば、一体化によって問題が解消される余地があります。
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戸建て・マンションで異なる一体化リフォームの考え方
リビングと和室の一体化を検討する際、必ず意識しておきたいのが、住まいの種類による違いです。
同じ一体化リフォームであっても、戸建て住宅とマンションでは考え方や注意点が大きく異なります。
この章では、戸建てとマンションそれぞれの特性を踏まえながら、一体化リフォームを考えるうえで押さえておきたいポイントを整理します。
戸建て住宅の場合の注意点
戸建て住宅における一体化リフォームは、比較的自由度が高いと考えられがちです。
確かに、マンションに比べて制約は少ないものの、構造面の確認を怠ると安全性や将来性に影響を及ぼす可能性があります。
とくに注意したいのが、和室とリビングの間にある壁が構造的に重要な役割を果たしていないかという点です。
耐力壁として機能している場合は、単純に撤去することはできず、代替となる補強が必要になります。
そのため、判断には専門的な知識と事前の調査が不可欠です。
また、和室が一段高く設けられている場合、段差を解消するかどうかも検討ポイントになります。
段差をなくすことで一体感は高まりますが、床下の構造や配管の位置によっては工事範囲が広がることもあります。
その結果、工期や費用に影響が出る場合があるため、見た目だけで判断してはいけません。
戸建て住宅では、将来的な間取り変更や増改築の可能性も視野に入れる必要があります。
一体化によって可変性が失われないか、将来の暮らし方に柔軟に対応できるかを意識した設計が、長期的な満足度につながるでしょう。
マンションの場合の制約と確認事項
マンションでリビングと和室を一体化する場合は戸建て以上に事前確認が重要になり、最大のポイントは管理規約による制約です。
マンションでは、専有部分と共用部分が明確に区分されており、工事可能な範囲が決められています。
壁の撤去自体は専有部分に該当するケースが多いものの、床構造や遮音性能に関しては厳しいルールが設けられていることが少なくありません。
とくに注意が必要なのが、畳からフローリングへ変更する際の床材です。
マンションでは遮音等級が指定されていることが多く、基準を満たさない床材を使用する工事が認められない場合があります。
それゆえに、見た目や価格だけで床材を選ぶのではなく、管理規約との整合性を確認することが不可欠なのです。
また、配管や配線の位置によっては、段差解消が難しいケースもあります。
床を上げ下げできる範囲が限られているため、戸建てと同じ感覚でプランを考えると、実現が難しい場合があります。
マンションの一体化リフォームでは、「できること」と「できないこと」を早い段階で整理することがポイントです。
そのためには管理規約の内容を正確に把握し、マンションリフォームに慣れた専門家に相談することが重要です。
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リビングと和室を一体化する際の費用目安と工事範囲

リビングと和室の一体化を検討するうえで多くの方が気になるのが、費用の問題です。
ただし、一体化リフォームの費用は「いくら」と一言で示せるものではなく、工事の内容や住まいの条件によって幅があり、どこまで手を入れるかによって大きく変わります。
この章では、費用を左右する主な工事内容と、その考え方を整理します。
工事内容ごとに異なる費用の考え方
リビングと和室の一体化にかかる費用は、主に解体工事、床工事、内装工事の組み合わせで決まります。
まず、リビングと和室を隔てている壁や建具を撤去する場合、その解体と補修が必要です。
単なる襖や引き戸の撤去であれば比較的軽微な工事で済みますが、壁そのものを撤去する場合は、下地や天井、周辺部分の補修が求められます。
次に、床の工事も費用に大きく影響します。
和室の畳を撤去し、リビングと同じ床材に統一する場合、床下地の調整や高さの調整が必要です。
段差を解消する場合は、床の構造に手を加える必要があり、その分工事範囲が広がります。
内装面では、壁紙や天井材の貼り替えが発生することが一般的です。
一体化によって空間が広がることで、既存部分との色や質感の違いが目立ちやすくなります。
仕上がりを重視する場合には、リビング全体の内装を一体的に見直すケースも少なくありません。
費用の総額は、これらの工事をどこまで行うかによって大きく変わります。
重要なのは、一体化するために最低限必要な工事と、快適に使うために追加したい工事を分けて考えることです。
部分工事と全体工事の違い
一体化リフォームの費用を考える際には、部分工事で済ませるか、空間全体を見直すかという視点も欠かせません。
部分工事とは、和室側のみを中心に工事を行い、リビング側は大きく手を加えない方法です。
この場合、工事範囲が限定されるため、比較的コストを抑えやすいというメリットがあります。
一方で、床や内装の仕上がりに差が出やすく、完成後に違和感を覚える可能性もあります。
とくに、床材や天井の高さが揃っていない場合、やや見た目の一体感が損なわれやすいです。
費用は、一般的には30〜70万円ほどが目安です。
全体工事では、リビングと和室をひとつの空間として捉え、床や内装をまとめて整えます。
工事範囲が広く、費用は高くなりやすいものの、仕上がりの統一感や使い勝手の面では満足度が高くなる傾向があります。
内装の統一や壁の撤去などを伴うことから、費用はおおむね100〜200万円程度が目安とされています。
一体化リフォームではどちらが正解というわけではなく、予算や重視するポイントによって選択は変わります。
見た目の完成度を優先するのか、まずは最低限の改善を目指すのか、ご自身の優先順位を明確にして計画してみてください。
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後悔しないために重要な設計・プランニングの視点
リビングと和室を一体化するリフォームは、単に間取りを変えるだけの工事ではありません。
日々の過ごし方や家族の関係性、将来の暮らし方にまで影響を及ぼすため、設計やプランニングの段階で何を重視するかが、その後の満足度を大きく左右します。
この章では、一体化リフォームで後悔しないために、計画段階で必ず意識しておきたい視点を整理します。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
一戸建てとマンション、いずれのリフォームについても事前に図面(竣工図面)でチェックすることが重要です。
*床下や天井裏がどのようになっているのか?
*どのくらいスペースがあるのか?
*構造上重要な柱、梁、筋交いがあるか?
もし、図面が無い場合、一部の床下や天井裏を開けて確認する必要が出てきます。
デザイン性よりも優先すべきポイント
一体化リフォームを考える際、どうしても床材や内装デザインに目が向きがちです。
もちろん見た目は重要ですが、それ以上に優先すべきなのが、日常の使い勝手や動線です。
リビングと和室をつなげた結果、家具の配置が難しくなったり、収納が不足したりすると、空間が広がったはずなのに使いにくさを感じてしまいます。
テレビやソファの位置、ダイニングとの距離感など、生活の中心となる動きを具体的に想定したうえで設計することが重要です。
また、採光や風通しといった基本的な住環境の要素も見逃せません。
壁を撤去することで光が回りやすくなる反面、窓の位置やカーテンの使い方によっては、落ち着かない空間になることもあります。
見た目の印象だけでなく、「その空間で長時間過ごしたときに快適かどうか」という視点で考えることが大切です。
相談段階で整理しておくべきこと
一体化リフォームを成功させるためには、工事が始まる前の相談段階が非常に重要です。
もし、この段階で考えが整理できていないと、打ち合わせを重ねるうちに方向性がぶれてしまい、結果として満足度の低い仕上がりになることがあります。
まず整理しておきたいのは、リフォームの目的です。
なぜ一体化したいのか、どんな暮らしを実現したいのかを言葉にしておくことで、設計の軸が明確になります。
次に、予算の上限と優先順位をはっきりさせることも重要です。
すべてを理想どおりに実現するのが難しい場合、どこを重視し、どこを調整するのかを事前に決めておくと、現実的な提案を受けやすくなります。
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よくある質問Q&A
リビングと和室の一体化について検討を進めていくと、さまざまな疑問が浮かんでくることがあります。
この章では、一体化リフォームを検討する方から寄せられることの多い質問にお答えしていきます。
Q1:リビングと和室を一体化すると固定資産税は変わりますか?
A1:多くの場合、固定資産税が大きく変わることはありません。
固定資産税は、建物の構造や延床面積、用途などをもとに評価されるため、同じ居住空間内での間取り変更のみで評価額が大きく変動するケースは限定的です。
ただし、床材の変更や内装のグレードアップによって評価がわずかに見直される可能性はあります。
心配な場合は、リフォーム前に自治体や専門家に確認しておくと安心でしょう。
Q2:工事期間中は自宅で生活できますか?
A2:工事の規模や内容によって異なりますが、住みながら工事を進められるケースも少なくありません。
ただし、解体工事や床工事の期間中は騒音や粉じんが発生するため、生活に一定の制約が生じます。
キッチンや水回りに工事が及ばない場合でも、リビングが一時的に使えなくなる可能性があるので、事前に工事スケジュールを確認し、生活動線をどう確保するかを相談しておくべきです。
Q3:具体的なプランが決まっていなくても相談できますか?
A3:もちろん可能です。
むしろ、どうするか迷っている段階で相談することで、選択肢や注意点を整理しやすくなります。
現状の間取りや暮らし方を共有することで、施主側では気づかなかった視点からの提案を受けられることもあります。
早い段階で専門家に相談することが、結果的に後悔の少ないリフォームにつながりやすいです。
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まとめ
リビングと和室を一体化するリフォームは、住まいの印象を変えるだけでなく、日々の暮らし方そのものを見直すきっかけになります。
空間を広く感じられるようになること、生活動線がシンプルになることなど、多くのメリットがある一方で、和室の独立性が失われることや、将来的な変更が難しくなる点には注意が必要です。
重要なのは、一体化すること自体を目的にするのではなく、ご自分たちの暮らしにとって何が最適かを考えることです。
現在の使い方だけでなく、家族構成やライフスタイルの変化を見据えた判断が、長く満足できる住まいづくりにつながるでしょう。
リビングと和室の一体化に少しでも迷いがある場合は、早い段階で専門家に相談してみてください。
この記事が、満足度の高い一体化リフォームを計画するための判断材料となれば幸いです。
監修者:
三浦 尚人
一級建築士事務所 三浦尚人建築設計工房 代表
一級建築士-
新築住宅をはじめ既存住宅や既存マンションのリノベーションの設計監理を主な業務として活動しております。
「自分達(建て主さま)らしさ」を大切にして敷地と周辺環境の特徴を生かし、光の取り入れ方、風の抜け方、外部空間をどう取り込むかを重視した住まいづくりを心掛けています。
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