断熱等性能等級とは?等級4〜7の違いと等級を上げるリフォーム
最終更新日:2026年9月9日

「断熱等性能等級って何?」「等級4と等級7では何が違うの?」と疑問を持ったことはありませんか。
断熱等性能等級(以下、断熱等級)とは、住宅の断熱性能を1〜7の7段階で評価する指標で、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度のひとつです。
等級の数字が大きいほど断熱性能が高く、冷暖房に使うエネルギーが少ない住まいであることを意味します。
ここでひとつ押さえておきたい前提があります。断熱リフォームを行えば、改修した部位の断熱性能は向上します。
ただし、住宅全体の断熱等級を上げるには、改修後の断熱材や窓の仕様をもとにUA値・ηAC値などを計算し、該当する基準を満たしているか確認する必要があります。
部分的なリフォームだけで、必ず等級が上がるわけではありません。
この記事では、断熱等級の基本的な仕組みから各等級の特徴・UA値(外皮平均熱貫流率)の見方、2025年4月に施行された省エネ基準義務化の背景、そして既存住宅のリフォームで断熱等級を上げる具体的な方法と費用の目安、等級として認められるために必要な確認の流れまで、幅広くわかりやすく解説します。
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断熱等性能等級とは(品確法と住宅性能表示制度の仕組み)

断熱等性能等級は、住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下、品確法)に基づく「住宅性能表示制度」で定められた断熱性能の評価項目です。
住宅の設計時や建設時に取得できる評価であり、等級1〜7のうちどのレベルの断熱性能を持つかを数値で示します。
等級の取得は任意ですが、補助金申請や住宅ローン優遇の要件として参照されることが増えており、近年は注目度が高まっています。
評価の主な指標が「UA値(外皮平均熱貫流率:がいひへいきんねつかんりゅうりつ)」です。
UA値とは、住宅の外皮(壁・屋根・床・窓など)全体を通じて室内から外部へ逃げる熱量を数値化したもので、値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。単位はW/(㎡・K)で表示されます。
住宅の外皮(窓・外壁・屋根など)全体を通じて室内に入り込む日射熱を評価する「ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)」も断熱等級の評価に用いられます。
実務上は窓からの取得が支配的ですが、定義上は外皮全体を対象とします。
UA値が冬の「熱の逃げにくさ」、夏の「熱の侵入のしにくさ」、ηAC値が夏の「日射の入りにくさ」をそれぞれ示すため、両方の指標を確認することが住宅の断熱性能を正しく理解するうえで重要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠法令 | 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法) |
| 評価制度 | 住宅性能表示制度 |
| 主な評価指標 | UA値(外皮平均熱貫流率)・ηAC値(冷房期平均日射熱取得率) |
| 等級の範囲 | 等級1〜7(数字が大きいほど断熱性能が高い) |
| 対象住宅 | 新築・既存住宅ともに取得可能(任意) |
| 義務化の状況 | 2025年4月以降の新築は省エネ基準(等級4相当)への適合が義務 |
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- ついつい少しでも良い等級にと思いがちですが、プランやコスト等とのバランスで建築士に相談し決めていくことが賢明です。数字だけではなく住まい心地とのバランスも大切ですね!
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等級1〜7の違いとUA値の見方

全国は断熱に必要な性能の違いによって1〜8の「地域区分」に分けられており、等級ごとのUA値基準は地域によって異なります。
下表は住宅が特に多い6地域(東京・大阪・名古屋・福岡などを含む)の数値を参考例として示したものです。
| 断熱等級 | 水準の目安 | UA値上限(6地域の参考値) | 対応する省エネ基準 |
|---|---|---|---|
| 等級1 | 無断熱に近い | ─ | ─ |
| 等級2 | 旧省エネ基準相当 | ─(旧指標で評価) | 1980年旧省エネ基準相当 |
| 等級3 | 新省エネ基準相当 | ─(旧指標で評価) | 1992年新省エネ基準相当 |
| 等級4 | 次世代省エネ基準相当 | 0.87 W/(㎡・K) | 1999年次世代省エネ基準・現行省エネ基準 |
| 等級5 | ZEH水準 | 0.60 W/(㎡・K) | ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) |
| 等級6 | ZEH水準超え | 0.46 W/(㎡・K) | HEAT20 G2グレードに近い水準(完全一致ではない) |
| 等級7 | 最高断熱水準 | 0.26 W/(㎡・K) | HEAT20 G3グレードに近い水準(完全一致ではない/8地域には設定なし) |
※UA値の基準は地域区分によって異なります。上表は参考例(6地域)です。全地域の正確な基準値は国土交通省の公式ページでご確認ください。
等級1〜3が対応する旧省エネ基準はUA値ではなく熱損失係数Q値等の旧指標で規定されていたため、現行のUA値基準との直接比較が難しい場合があります(現行の住宅性能表示制度では等級1〜4もUA値・ηAC値ベースで評価されます)。
等級5は2022年4月、等級6・7は同年10月に、品確法(住宅性能表示制度)の改正によって新設された上位等級です。
等級7は8地域(沖縄など)には設定がなく、1〜7地域のみが対象となっています。
8地域はもともと暖房期の性能を評価対象とせず、冷房期の日射熱取得率(ηAC値)のみで評価される地域区分です。
等級6の基準値(8地域はηAC=6.7)を上回る実用的な日射遮蔽対策が確立されていないため、等級7の基準が設定されていません。
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等級4が「省エネ基準の最低ライン」になった背景

2025年4月から、原則としてすべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務付けられました。
省エネ基準では、断熱等性能等級4相当の外皮性能に加え、設備を含めた一次エネルギー消費量の基準を満たす必要があります。
これにより、等級4は事実上「新築住宅の断熱性能の最低ライン」として定着しています。
この義務化の背景には、家庭部門における冷暖房エネルギーの大量消費があります。
断熱性能が低い住宅では、暖房した部屋の熱が壁・窓・床から外部に逃げやすく、冷暖房設備を長時間かつ負荷をかけながら稼働させ続けなければならないためエネルギー消費が増えやすくなります。
また、廊下・脱衣所・トイレなどと居室の温度差が大きくなりやすく、ヒートショック(急激な温度変化による心臓発作や脳卒中)が起こりやすい環境の要因のひとつとされています。
国土交通省の資料によれば、2019年度時点で現行の省エネ基準に適合している住宅は既存ストック全体の約13%にとどまり、既存住宅の約9割が現行の省エネ基準を満たしていないと推計されています。
こうした既存住宅の断熱性能向上が省エネルギー・脱炭素社会の実現と住まいと健康面の観点から急務とされており、既存住宅の断熱リフォームを対象にした補助金制度も積極的に整備・拡充されています。
| 年 | 省エネ基準・断熱等級に関する主な出来事 |
|---|---|
| 1980年 | 省エネ法施行・旧省エネ基準制定(断熱等級2水準相当) |
| 1992年 | 新省エネ基準制定(断熱等級3水準相当) |
| 1999年 | 次世代省エネ基準制定(断熱等級4水準相当) |
| 2022年 | 品確法(住宅性能表示制度)改正により断熱等級5・6・7を新設 |
| 2025年4月 | 全新築住宅・非住宅への省エネ基準(等級4相当)適合が義務化 |
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- 補助金制度もあり積極的に活用し、断熱改修をすることでエネルギー負荷の少ない住まいとなります。1年を通じて温熱環境が安定し、健康に過ごすことのできる住まいとなれば医療費もかかりづらくなりそうですね。
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等級ごとの外皮性能の水準と期待できる傾向

断熱等級は、住宅の外皮(壁・屋根・床・窓など)がどれだけ熱を逃がしにくいかを示す指標です。
したがって等級からわかるのは外皮性能の水準であり、実際の室温や部屋間の温度差、光熱費、ヒートショックなどの健康リスクを断熱等級だけで判断することはできません。
これらは暖冷房設備の性能や使い方、換気方式、気密性能、間取り、地域気候、居住者の住まい方など多くの要因に左右されます。
下表は各等級の外皮性能の水準と、そこから一般的に期待できる方向性を整理したものです。
等級4(現行省エネ基準)は、現行の省エネ基準に相当する外皮性能の水準です。
等級3以下と比べると外皮からの熱の出入りは抑えられますが、非暖房の廊下や脱衣所を含めて住宅全体の温度を揃えようとする場合には、暖冷房設備の性能や使い方を含めた検討が必要になることがあります。
等級5(ZEH水準)は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の外皮性能基準に相当します。
等級4より外皮の熱損失が小さいため、同じ暖冷房条件であれば室温を保ちやすい方向に働きます。ZEH系の補助金や住宅ローン優遇の適用要件を満たしやすい点も、等級5を目安にする理由のひとつです。
等級6(ZEH水準超え)は、HEAT20(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)が提唱するG2グレードに近い水準に位置付けられます(等級とHEAT20グレードは完全一致ではありません)。
外皮性能が等級5をさらに上回るため、同条件であれば暖冷房負荷を抑えやすくなります。実際にどの程度削減できるかは、設備仕様・気密性能・住まい方によって差が出ます。
等級7(最高断熱水準)は、同G3グレードに近い現行の最高水準に位置付けられます(等級とHEAT20グレードは完全一致ではありません)。
非常に高い外皮性能を持つ水準ですが、この等級であれば無暖房で快適な室温が保てる、といった性能を保証するものではありません。得られる住み心地は、地域気候・設備・住まい方によって変わります。
| 断熱等級 | 外皮性能の水準 | 期待できる傾向 |
|---|---|---|
| 等級3以下 | 現行の省エネ基準を下回る | 外気温の影響を受けやすい |
| 等級4 | 省エネ基準相当 | 等級3以下より熱が逃げにくい |
| 等級5 | ZEH水準 | 等級4より室温を保ちやすい |
| 等級6 | 等級5を上回る | 暖冷房負荷をさらに抑えやすい |
| 等級7 | 現行の最高等級 | 非常に高い外皮性能を持つ |
※上表の「期待できる傾向」は、外皮性能の水準から一般的に見込まれる方向性を示した参考情報です。
実際の室温・部屋間の温度差・光熱費・ヒートショックなどの健康リスクは断熱等級のみで決まるものではなく、住宅の規模・地域気候・気密性能・換気方式・暖冷房設備・使用状況・住まい方・居住者の状態など多くの要因の影響を受けます。
特定の等級に該当することで、一定の室温や光熱費、健康上の効果が保証されるわけではありません。
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- 住まい方などをしっかりとヒアリングしてもらい、省エネ計算のしっかりできる建築士、工務店に相談することが大切です。
計算も大切ですが、現場における技術力のある建築士、工務店選びも重要です。
プランと省エネ計算、現場の納め方によって居心地の良さは左右されます。
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断熱等級を上げるリフォームの方法(施工箇所別)

既存住宅の断熱等級を引き上げるには、熱が逃げやすい「窓・天井(屋根)・床・外壁」の各部位に断熱改修を行います。
前述のとおり、改修した部位の性能が上がっても、それだけで住宅全体の等級が上がるとは限りません。
改修後の仕様をもとにUA値・ηAC値を計算し、目標とする等級の基準を満たしているかを確認したうえで施工範囲を決めることが前提になります。
費用対効果が高い順は一般的に「窓 → 天井・屋根 → 床 → 外壁」とされますが、住宅の劣化状況や築年数によって優先順位は変わります。
専門業者に現状診断を依頼し、どの部位の熱損失が大きいかを確認したうえで施工計画を立てることが大切です。
窓の断熱改修

住宅の熱の出入りのうち、窓からの割合は最も大きいとされます。
既存窓の内側に新たなサッシを取り付ける「内窓(二重窓)」設置は、工期が短く(1箇所あたり半日〜1日程度)比較的低コストで高い断熱効果が得られるため、断熱リフォームの最初の選択肢として広く採用されています。
既存窓枠を活かしてガラスのみを断熱ガラスに交換する「ガラス交換」や、窓枠ごと新品に替える「サッシ交換(外窓交換)」も選択肢です。
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- 内窓を木フレームで造作も可能です。木造作ですとインテリアの雰囲気にも寄与します。コストはかかりますが、樹脂サッシ、木サッシ(認定品)は結露リスクが少なく選択肢としても。
天井・屋根の断熱改修
夏の熱気は屋根・天井から侵入しやすく、冬も暖かい空気は上昇するため天井から逃げます。
天井裏(小屋裏)に断熱材を追加する「天井断熱」は、天井裏にスペースがある住宅では比較的安価に施工でき、効果も高い工法です。
屋根の下地に断熱材を施工する「屋根断熱」は、天井裏を収納や居室として活用したい場合に適します。
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- 天井から暖かい空気が抜けていくので、断熱の側面と気密の側面から現場発泡ウレタン断熱材も選択肢として適していると考えます。
床の断熱改修
床下に潜り込んで断熱材を充填する方法は、仕上げ面を剥がさずに施工でき、生活への影響を最小限に抑えられます。
床材を一度剥がして上から断熱材を敷く工法は、床の張り替えリフォームと同時に行うと効率的です。
基礎の断熱性能を高める「基礎断熱」も、床下環境の改善と合わせて検討される工法のひとつです。
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- 独立基礎かベタ基礎かで床断熱、基礎断熱の選択肢かが別れるところです。
外壁の断熱改修
外壁の断熱改修は工事規模が大きく費用もかかりますが、効果の高い改修方法です。
外側から断熱材を付加する「外断熱(外張り断熱)」と、室内側から充填する「内断熱(充填断熱)」、既設の内壁に張り付ける断熱工法があります。
外壁塗装や外壁張り替えのタイミングに合わせて施工すると、足場・養生などの共通費用を抑えられます。
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断熱等級アップにかかるリフォーム費用の目安

| 施工箇所 | 主な工法 | 費用目安(30坪前後の戸建住宅) | 工期目安 |
|---|---|---|---|
| 窓(内窓設置) | 既存窓の内側に内窓を追加 | 6〜15万円/箇所 | 半日〜1日(箇所数による) |
| 窓(ガラス交換) | 断熱ガラスへ交換 | 5〜10万円/枚 | 数時間〜1日 |
| 窓(外窓サッシ交換) | 窓枠ごと新品に交換 | 15〜30万円/箇所 | 1〜2日 |
| 天井・屋根 | 天井裏への断熱材追加 | 15〜50万円程度 | 1〜3日 |
| 床 | 床下への断熱材充填 | 20〜60万円程度 | 2〜4日 |
| 外壁 | 断熱材充填(外壁リフォームと同時施工) | 100〜300万円程度 | 工事規模による |
| 全体(窓+床+天井+壁の総合改修) | 各部位の組み合わせ | 500〜1,000万円程度 | 1〜3か月 |
※費用は住宅の規模・劣化状況・使用する断熱材の種類・施工会社によって大きく異なります。
上記は参考目安であり、実際の費用は必ず複数社から見積もりを取って確認してください。
断熱等級を1〜2段階引き上げる改修でも、外皮からの熱損失は着実に小さくなります。
ただし等級5以上を目指す場合は、窓単体の改修だけでなく床・天井・壁を組み合わせた総合的な断熱改修が必要になるケースがほとんどです。
費用対効果の観点では窓からの改修が比較的効率的とされますが、現状診断とUA値の試算を受けたうえで施工箇所を決定することをおすすめします。
監修者:
永冶建築研究所
永冶祐太
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士- 窓からの熱の出入りが、家全体で見ると約6割と言われています。
とにかくコスト重視でしたら窓周りの断熱改修からがおすすめです。
窓の向いている方位や周りの環境、日の当たり具合も重要です。
特にサッシを交換する際は方位によりLow-Eガラスの構成(日射取得型、日射遮蔽型)、大きさを考慮すると良いでしょう。そうすることで省エネにさらに寄与します。
また、冬の日射取得、夏の日射遮蔽を行うためアウターシェード取り付けることも⚪︎。
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補助金・税制優遇との組み合わせ

断熱リフォームには2026年度時点でいくつかの公的支援制度が用意されています。
ただし補助金は申請期間・予算上限があるため、活用を検討する場合は各制度の公式サイトで最新の公募状況を必ず確認してください。
先進的窓リノベ2026事業(環境省)は、高断熱窓への改修(内窓設置・外窓交換・ガラス交換)に対して補助が出る制度で、みらいエコ住宅2026事業などと連携する「住宅省エネ2026キャンペーン」の一環として実施されます。
一戸あたり最大100万円の補助を受けられる場合があり、窓の断熱改修における費用負担を大幅に軽減できます。
みらいエコ住宅2026事業(国土交通省・環境省の共管、住宅省エネ2026キャンペーンとして国土交通省・経済産業省・環境省の3省連携で実施)は、断熱改修を含む省エネリフォーム全般に活用できる補助金制度で、リフォームの場合は改修前の築年数と改修後に達成する省エネ性能の組み合わせに応じて補助上限額が設定されており、一戸あたり最大100万円の補助が受けられます。
既存住宅断熱リフォーム支援事業(環境省)は高性能断熱材を使用した改修工事に対する補助事業です。
一戸あたりの補助上限額は最大120万円が上限とされています。補助率や対象要件は年度により変更される場合があるため、最新の公募要領でご確認ください。
認定住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅に該当する住宅は、住宅ローン控除で借入限度額の優遇を受けられる仕組みが設けられています。
ただし対象要件や上限額は税制改正ごとに見直されるため、最新情報は国税庁の公式サイトや金融機関・税理士にご確認ください。
| 補助制度名 | 主管省庁 | 対象工事 | 補助上限額(目安) |
|---|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026事業 | 環境省 | 高断熱窓への改修(内窓・外窓・ガラス交換) | 最大100万円 |
| みらいエコ住宅2026事業 | 国交省・環境省 | 省エネリフォーム全般(断熱改修含む) | 最大100万円/戸 |
| 既存住宅断熱リフォーム支援事業 | 環境省 | 高性能断熱材を使用した改修工事 | 最大120万円 |
※補助金の補助額・申請要件・申請期間は年度により変わります。最新情報は各省庁・実施機関の公式サイトでご確認ください。
多くの制度では「登録業者による施工」「着工前の申請」が要件となっているため、リフォームの計画段階から業者と補助金の活用スケジュールを調整することが重要です。
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業者選びと施工前に確認すべきポイント

断熱リフォームは工事の品質が最終的な断熱性能に直結します。
断熱材の仕様だけでなく、施工精度(隙間なく充填できているか)が断熱効果を大きく左右するため、断熱施工の実績がある業者を選ぶことが重要です。
一級・二級建築士など、断熱・省エネに関する専門知識を持つ技術者が在籍しているか、住宅の断熱改修(内窓・充填断熱等)の施工実績が豊富かを確認しましょう。
施工前にはまず「現状の断熱性能診断」を依頼し、住宅のどの部位から熱が多く逃げているかを把握することをおすすめします。
診断なしに施工箇所を決めると費用対効果が低くなる場合があります。
建築士が在籍し断熱改修の実績がある業者であれば、UA値シミュレーションを含めた提案を受けられます。
複数業者から見積もりを取り、断熱材の種類・厚み・施工範囲を詳細に比較することが大切です。
見積書に「断熱材の仕様(種類・厚み・施工部位)」が明記されていない場合は書面で確認を求めましょう。
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 実績・資格 | 断熱リフォームの施工実績あり、一級・二級建築士在籍 |
| 補助金登録 | 活用したい補助金制度の登録業者かどうか |
| 現状診断の提供 | 施工前に断熱性能診断・UA値シミュレーションを提示してもらえるか |
| 断熱材仕様の明示 | 使用する断熱材の種類・厚み・施工部位を書面で提示してくれるか |
| 見積書の詳細度 | 工事内容・使用材料・数量が詳細に記載されているか |
| アフターサービス | 施工後の保証内容・問い合わせ窓口が明確かどうか |
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よくある質問(Q&A)
Q1. 断熱等性能等級は自分で調べることができますか?
新築住宅の場合は住宅性能評価書や設計図書(省エネ計算書)で確認できます。
既存住宅で評価書が手元にない場合は、建築士や断熱リフォームの専門業者に現状診断を依頼することで、現在の断熱性能の目安を把握できます。
2024年4月以降に建築確認申請を行う新築住宅の販売・賃貸時には省エネ性能ラベルの表示が努力義務化されているため、新築物件購入時などには物件資料に記載されている場合があります。
Q2. 築30年以上の古い住宅の断熱等級はどのくらいですか?
1980年代以前に建てられた住宅は断熱材が入っていないか非常に薄いことが多く、断熱等級1〜2相当であるケースが多いです。
1992〜1999年ごろの住宅でも等級3程度の場合が多く、現行省エネ基準(等級4相当)を満たしているのは2000年以降の建築が中心です。
正確な現状把握には、専門業者による診断が必要です。
Q3. 断熱等級4と等級5ではどのくらい快適さが変わりますか?
最大の違いはUA値の基準です。
6地域(東京・大阪など)では等級4が0.87 W/(㎡・K)に対し、等級5は0.60 W/(㎡・K)と約31%低い(断熱性能が高い)基準です。
外皮からの熱損失が小さくなるぶん、同じ暖冷房条件であれば室温を保ちやすく、廊下・脱衣所との温度差も縮まりやすい方向に働きます。
ただし体感できる快適さの差は住宅の気密性能・設備・住まい方によって異なるため、等級だけで一律に決まるものではありません。
ZEH系補助金の外皮性能要件を満たしやすく、税制優遇の対象になりやすい点もメリットです。
Q4. リフォームで断熱等級を上げた場合、証明書類は取得できますか?
断熱リフォーム後でも、住宅性能評価機関に依頼して性能評価書を取得することは可能です。
また、補助金申請に必要な施工証明書類(断熱材の仕様書・施工写真等)は施工業者が発行します。
売却・賃貸・住宅ローン活用などで証明書類が必要な場合は施工前に業者に確認しておくことをおすすめします。
Q5. 断熱リフォームの補助金を使うには何から始めればよいですか?
まず活用したい補助金の公募スケジュールと申請要件を各省庁・実施機関の公式サイトで確認します。
多くの制度は「補助金登録業者による施工」「着工前の申請」が要件のため、業者選定と並行して補助金の手続きを確認することが重要です。
申請期間は予算消化次第で終了になることもあるため、計画が固まったら早めに動くことをおすすめします。
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まとめ
断熱等性能等級は品確法に基づく住宅性能表示制度で定められた1〜7段階の評価指標で、2022年に等級5・6・7が新設され、2025年4月から新築住宅への等級4(6地域UA値0.87 W/(㎡・K))以上への適合が義務化されました。
既存住宅で断熱等級を上げるには窓(内窓設置:6〜15万円/箇所)・天井断熱(15〜50万円程度)・床断熱(20〜60万円程度)・外壁断熱(100〜300万円程度)などの部位別改修があり、全体的な総合改修では500〜1,000万円程度が目安です。
2026年時点では先進的窓リノベ・みらいエコ住宅・既存住宅断熱リフォーム支援事業などの補助金制度も活用できます。
断熱等級の基準値・補助金額・申請要件は毎年度更新されるため、工事着手前に国土交通省・経済産業省・環境省の公式サイトや各自治体窓口で最新情報を必ず確認してください。
断熱等級を上げる改修は、住まいの省エネ性・快適性を高めるうえで有効な選択肢のひとつですが、得られる効果は住宅の条件や住まい方によって変わります。
まずは専門業者に住まい方を含めた現状の断熱性能診断を依頼し、どの部位から優先的に改修するか、改修後にどの等級の基準を満たせる見込みかを含めて相談することから始めてみましょう。
永冶祐太
2013 年~ 永冶建築研究所 一級建築士事務所 設立
一級建築士
既存住宅状況調査技術者
省エネ建築診断士
福祉住環境コーディネーター2級
応急危険度判定士
CASBEE 戸建評価員- 住まい手の想いと風景や歴史、その場所に流れる時間、自然要素との関係を結びながら、愛着 を持っていただけるような住まい、パッシブデザイン、断熱気密にも配慮したエネルギー負荷 の少ない環境に配慮した住まいを考えています。
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