ペニンシュラキッチン。その魅力とリフォーム完全ガイド

ペニンシュラキッチン、その魅力とリフォーム完全ガイド

ペニンシュラキッチンとは、キッチンの左右どちらかが壁に面している対面キッチンのことを言います。

リビングやダイニングスペース向きに作られていて、最近は戸建てでも賃貸でもよく見る形ではないでしょうか。SNSやこういった紹介サイトでは、よく「対面キッチン」とも表現されることが多いかと思います。

キッチンリフォームをしたい理由
  • 「子どもが生まれたからリビングを見渡せるようなキッチンにしたい」
  • 「中古住宅を購入したけど使い勝手が悪く、キッチンだけでも使いやすくしたい」

キッチンのリフォームにお悩みの方へ向けて、本記事ではキッチンのリフォームについてご紹介いたします。

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
アイランドキッチンと似ていますが、片側を壁に付けることで動線やスペースを有効に使いやすいのが特徴です。リビングを見渡せるレイアウトにしたい方に人気があります。

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ペニンシュラキッチンは2種類!どう違う?

ペニンシュラキッチン(対面キッチン)には大きく分けて2つの種類があります。

ペニンシュラキッチン、オープンタイプ

ひとつはオープンタイプで、カフェカウンターのようなものです。
アイランドキッチンの左右どちらかを壁付けしたような形と表現すれば想像しやすいですね。

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
ちなみに「アイランドキッチン」とは、壁に接していない独立型のキッチンのことを指します。調理スペースの四方を回遊できるため、複数人での作業や動線の自由度が高いのが魅力です。
ペニンシュラキッチン、セミオープンタイプ

もうひとつはセミオープンタイプです。
ペニンシュラ部分(壁付けされているところ)の左右や背面に一部壁があり、オープンタイプよりもキッチン内がリビングから少し見えにくいのが特徴です。

ここではそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

オープンタイプ

オープン型は前述した通り、壁がなく開放感があるのが最大のメリットです。比較的狭いLDKでも空間を広く感じられて、調理しながらリビングダイニングの様子を見ることができますね。キレイに整頓していればおしゃれでスタイリッシュな印象をもたせられるでしょう。

仕切りがないので水や油跳ねをこまめに掃除しなければなりませんが、視界も広く自然光も入りやすいです。

セミオープンタイプ

オープンタイプと比べて収納力が圧倒的に優れているのがセミオープンタイプです。キッチンの手元を隠しながら適度な開放感もあり、接する壁によっては収納をさらに増やすことも可能になります。構造上すこし狭く感じられることもありますが、実際の大きさはオープンタイプと変わりません。

また、ペットや赤ちゃんが家にいるときは、セミオープンタイプのほうがセーフティーゲートを設置しやすいなどのメリットもあります。

それぞれの特徴についてまとめました。

それぞれの特徴
項目 オープンタイプ セミオープンタイプ
開放感 ◎ 非常に高い 〇 適度にある
におい・音の遮断 △ 拡がりやすい 〇 やや軽減される
油はね・水はね △ 対策しにくい 〇 仕切りで抑えやすい
生活感 △ 整理が必要 〇 手元が隠れて安心
収納 △ 難しい 〇 腰壁などで拡張できる

このように、セミオープンタイプは基本的にある程度の機能を持たせることができます。
オープンタイプは油はね防止に磨りガラスなどのオプションをつけることで開放感と料理のしやすさを両立させることも可能でしょう。

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
「見せるキッチンにしたいのか」「生活感を隠したいのか」が選び分けの大きなポイントになります。オープンタイプは開放感やデザイン性を重視する方向け、セミオープンタイプは収納力や掃除のしやすさを優先したい方におすすめです。また、キッチンのプランを考える時にリビング全体のレイアウトを一緒に検討することが重要です。
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キッチンリフォームにかかる費用って?詳しく解説!

さて、ここで気になるポイントとして一番に浮かぶのは費用ではないでしょうか。キッチンは本体そのものに多くのグレードや種類があり、メーカーによってもキッチンの機能や特徴がさまざまです。その内容によって費用がかかるため、費用をひとまとめにくくることは出来ません。

ここでは具体的な商品名やグレードを費用別で三段階に分類し、型番も含めて分かりやすくご紹介いたします。

グレード別タイプ

💡ここで説明する商品本体価格には、システムキッチン本体・シンク・コンロ・収納が含まれます。
💡IHコンロへの変更や食洗器の導入は別途費用がかかります。

シンプルグレード

シンプルグレードの写真
シンプルグレード
シンプル(ロー)グレードのキッチンには基本的な機能だけがついていることが多く、価格を抑えたい方に向いています。浅型食洗器であればオプションとして追加できる本体もあります。
追加機能の組み合わせによっては費用を抑えて好みのキッチンにすることもできそうですね。

シンプルグレードの主な商品をまとめてみました。

メーカー 商品名 型番 特徴
LIXIL シエラS SIES-SSFN-212351 スライドストッカー収納/よごれんフード・タッチレス水栓搭載
TOTO ミッテ 継ぎ目なく掃除しやすいシンク設計
Panasonic リビングステーション V-Style スキマレスシンク/378色扉

※型番が「ー」となっているものは共通型番

ミドルグレード

ミドルグレードの写真
ミドルグレード
ミドルグレードのキッチンは前述した基本機能にプラスして、収納やデザインの幅が増えます。扉の素材にこだわって自分好みのキッチンにリフォームできるパターンも多く、生活スタイルに合わせたキッチンにしやすいのが特徴です。しかし、ミドルグレードのキッチン商品そのものには食洗器などのオプションはついていないことがほとんどです。

掃除や生活を楽にできるIHコンロや食洗器を導入したい場合は、オプションにかかる費用もしっかり考えておきましょう。メーカーによってはセミオーダータイプのキッチン商品もあるので、キッチンに便利な機能を追加したい場合は費用だけでなくメーカーの選び方も大切になります。価格目安は商品本体が約70万〜120万円で、施工費は約40万〜60万円が相場と言われています。施工費用も含めて約110万〜180万円ほどを目安に考えましょう。

ミドルグレードの主な商品をまとめてみました。

メーカー 商品名 型番 特徴
クリナップ ラクエラ ハンドムーブ吊戸棚+ナチュラル素材感
LIXIL ノクト GKS-0318 収納豊富・よごれんフード・ひろまるコンロ・タッチレス水栓
タカラスタンダード レミュー SK2288 アクリル人大トップ、収納豊富

※型番が「ー」となっているものは共通型番

LIXILノクトには食洗器のついたモデルもあります。
フロントオープン型食洗器にも対応しているので、代表的な3つのキッチンの中でも人気の高いモデルになっています。

ハイグレード

ハイグレードの写真
ハイグレード
ハイグレードキッチンは最新機能が標準仕様になっているものも多く、長く使う予定の方やこれから新築を建てる方におすすめです。外観も美しく掃除の手間がかかりにくかったり、収納に特化していたりと欲しい機能が充実しています。価格目安は商品本体が約120万〜200万円で、施工費は約50万〜80万円が相場と言われています。施工費用も含めて約170万〜280万円ほどを目安に考えましょう。

ハイグレードの主な商品をまとめてみました。

メーカー 商品名 型番 特徴
LIXIL リシェルSI GKS-0212 セラミックの高級感・収納・清掃性・高さ2.5cm刻み調整
Panasonic Lクラス JGCT1A53 ワイドIH・ほっとくリーンフード(10年掃除不要)・スタンドイン収納・カラー91種
山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
キッチンの本体価格はメーカーの定価がありますが、実際には業者ごとの仕入れルートや割引率によって金額が変わることがあります。そのため、複数社で見積もりを比較する際は「施工費」だけでなく「本体の値引き率」にも注目すると、最終的に大きな差になります。
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施工費用は?既存キッチンの解体費用も

さて、これまでキッチンの本体価格やグレードについて触れてきましたが、リフォームには当然ながら施工費用もかかります。この項では実際の施工費用について詳しく解説していきます。

💡施工費には、設置工事・配管接続・給排水・電気工事の一部が含まれます。

💡施工時に壁補修やクロス・床材の張替えも発生する可能性もあります。
(別途:5万〜20万円程度)

見積もりを確認してみよう

既存キッチンをリフォームする場合

既存のキッチンがある場合は
既存キッチンの解体費+処分費(※ +給排水・電気工事)がかかります。
※必要に応じて

では実際それらをするにあたって、項目ごとにどれくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。まずは既存キッチンの解体費用です。

既存キッチンの規模によって費用は前後しますが、一般的に約3万〜8万円ほどかかると言われています。そして解体と同時にかかる処分費は一般的に約2万〜5万円とされています。したがって既存キッチンの解体と処分が必要な場合は最低でも約5万円は必ず費用が発生することになります。

また、既存キッチンが古い場合は、施工と同時に給排水設備や電気工事が必要になる場合も多くあります。特にキッチン本体だけでなく食洗器やIHコンロを導入する場合は電気工事が必須になるでしょう。

生活を楽にする時短家電やアイテム、設備を導入するのであれば施工費の内訳も見ておく必要があります。給排水設備と電気工事は一般的に約5万〜15万円が相場とされています。上記の必須施工費用を合わせると最低約15万円の費用が発生することになるでしょう。

新築・または新しくキッチンを施工する場合

新築住宅や新しくキッチンを施工する場合は上記のような解体費・処分費はかかりません。しかし、設置したいキッチンによっては給排水設備と電気工事が必要になるでしょう。

その場合は別途約5万〜15万円の費用が発生します。以下わかりやすく表にまとめてみました。

解体費用 処分費用 給排水設備・電気工事(※)
既存 約3万~8万円 約2万~5万円 約5万~15万円
新規設置 無し 無し 約5万~15万円

※給排水設備・電気工事は必要に応じての施工

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
最初の見積もり段階で「本体費用」「基本施工費用」「追加が想定される工事項目」の3つをしっかり分けて確認しておくと、後から予算オーバーになるリスクを避けられます。
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番外編 ペニンシュラキッチンは広さが必要?

「I字型からペニンシュラキッチンにリフォームしたら部屋が狭くなるのでは?」
「ペニンシュラキッチンの背面にカップボードを設置したらキッチンの広さはどうなる?」

ペニンシュラキッチンは片方が壁につく対面キッチンですから、現在リフォームを検討されている方にとって”広さ”は特に気になるポイントではないでしょうか?

キッチン配置図

結論からいうと、基本的には通常のI字型キッチンと同じ広さ(3.5〜6畳)で施工可能です。

もちろんリフォームしたいキッチンの大きさや幅次第では、まったく同じ広さで施工できないこともあります。
一般的にはあまり変わらないと言われていますが、実際に測ったり、ショールームで見学したりしてご自身で確認しておきましょう。

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
図面上では同じ寸法でも、実際に立ってみると狭く感じたり広く感じたりするものです。通路幅や背面収納との距離感、調理中の動線などは、体感して初めて分かる部分が多いです。ショールームで実物を確認すれば「想像より動きやすい」「意外と狭く感じる」といった気づきが得られるので、リフォーム前には必ず現物を見てご自身の生活に合うかどうか体験しておくことをおすすめします。

ここにも注目!気を付けたい注意点まとめ

気を付けたい注意点まとめ

収納力と耐久性

キッチンに欠かせないものといえば収納力です。さらに水を扱う場所ですし、キッチン自体長い期間使うものですから、キッチンの壁材パネルも耐久性の高いものを選びたい方が多いのではないでしょうか。

キッチン側のそういった仕様はもちろん、ダイニング側の耐久性にも気を配りたいところですよね。

レンジフード(換気扇)

また、目を落としがちなポイントとしてレンジフード(換気扇)が挙げられます。特にシンプルグレードのキッチンやミドルグレードの一部商品ではレンジフードが付属していない場合が多く、価格を抑えたい方はしっかり確認しなければなりません。

コンセントの数と配置

SNSでキッチンのリフォームを調べていらっしゃる方はよく目にする内容かもしれませんが、キッチン周りのコンセントの数と配置はとても大事です。

キッチンの背面、カップボード側の壁に付けるコンセントは意識しますよね。しかし、キッチン本体側のコンセントについて必要性や数を意識することは少ないのではないでしょうか?

ケトル、フードプロセッサー、ブレンダー、泡だて器などキッチンの調理スペース側で使いたい家電はどれくらいあるでしょうか?

また、それらの家電を使うときはひとつだけでなく同時にいくつかの家電を使うこともありますね。キッチンのリフォームで便利さを追及するのであれば、コンセントの数や配置場所は特に意識したいポイントのひとつと言えるでしょう。

ワークトップ(天板素材)

最後に気を付けたいポイントとしてご紹介したいのがキッチンの天板(ワークトップ)素材です。ミドルグレードからハイグレードのキッチンは天板素材まで選べるようになっているキッチン商品が多くあります。

人気の天板素材であるステンレス、人工大理石、セラミックの3つを比較してメリットやデメリットをご紹介します。

ステンレス、人工大理石、セラミック比較表

表のように、ワークトップはメリットとデメリットが大きく離れているのが特徴です。
リフォームする際は生活に合うかどうかをしっかり確認しましょう。

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
意外と見落としがちなのがコンセントの数や位置についてです。実際の生活をイメージしながらどこに何を置くかを事前に検討しておくと、工事後のコンセントの悩みを減らすことができます。追加工事で後から増設しようとすると費用もかさむため、最初の段階でどこまで具体的にイメージできるかがカギになります。

まとめ

リフォームビフォアアフター

ペニンシュラキッチンのリフォームは、「使いにくい」「収納が足りない」「家族と顔を合わせにくい」といった毎日の小さな不満を解決するアプローチにもなります。

キッチンはほとんど毎日使う場所ですよね。
今のキッチンの形にとらわれず、もっと快適で便利な空間づくりのひとつとして、毎日がちょっと楽で便利になるようなキッチンを考えてみませんか?

山﨑 南監修者:
2級建築施工管理技士
山﨑 南
毎日の作業効率や家族との時間の質が大きく変わるため、リフォームは単なる設備交換ではなく「暮らし方をデザインする機会」とも言えます。費用だけで判断せず、将来のライフスタイルまで見据えて選ぶことが、後悔のないキッチンづくりにつながります。

山﨑 南
YAMAZAKI 代表
・2級建築施工管理技士
・一部上場ゼネコンでの現場監督経験
・不動産デベロッパーでの品質管理業務

2018年に大学卒業、その後一部上場ゼネコンにて現場監督として勤務。
その後、不動産デベロッパーにて品質管理(主に楽器演奏が可能な防音賃貸マンションの新築)を担当。
現在は独立し、行政などと連携しながら空き家問題関連のコンサルティング業務を行う。

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