LDKリフォームの費用相場は？種類別の選び方を徹底解説！

最終更新日：2025年11月18日

「LDKをリフォームしたいけれど、費用はどれくらいかかるの？」「何から始めればいいのかわからない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今の暮らしをもう少し快適にする、そんな想いをカタチにできるのがLDKのリフォームです。

当初は納得した間取りでも、長く暮らすうちに使いにくさや、日々過ごす空間の手狭感があるかもしれません。

時間が経つにつれ、家を建てた当時よりも使い勝手のよい設備や、デザイン性と機能性を兼ね備えた空間づくりがしやすくなっていきます。 無理のない範囲で快適な暮らしを叶えるためにも、まずは基礎知識を知っておくことが大切です。

この記事では、LDKリフォームの費用相場や種類、後悔しないためのポイント、施工までの流れについて解説します。ぜひ最後までご覧ください。

LDKリフォームの費用相場

LDKリフォームにかかる費用は、どの範囲を、どこまでやるのかによって変わります。
「古くなったキッチンだけを交換したい」「家族が増えたので、空間を広くしたい」など目的にあった費用の相場を知れば、理想の住まいが実現できるでしょう。

LDKリフォームの種類

LDKリフォームとひとことで言っても、工事の内容や規模によってさまざまなタイプがあります。大きく分けると、以下の3つです。

LDKリフォームの種類

• 「部分リフォーム」
• 「間取り変更リフォーム」
• 「フルリフォーム」

それぞれの特徴について、費用と一緒に紹介します。

相場費用

監修者：
二級建築士・宅地建物取引士
Archi-biZ

LDKリフォームでは同じ内容でも家によって費用が変わることがよくあります。特にキッチン移設を伴う場合、マンションでは排水経路の制約があるため場所を動かせないケースも多く、工事範囲が変わると費用も大きく変動します。また、築年数が経っている住宅では、床下の劣化補修や下地のやり替えが必要になることもあります。見積もりが大きく異なる理由は、こうした“目に見えない部分”の差がほとんど。複数社から見積もりを取る際は、施工範囲の前提条件が同じかも必ず確認しましょう。

「部分リフォーム」は、キッチンの交換や壁紙・床材の張り替えなど、一部だけを新しくするリフォームです。 設備の老朽化や汚れが気になってきたときに選ばれることが多く、予算や工期を抑えたい人にも向いています。

「間取り変更リフォーム」は、壁を取り払って空間をつなげたり、キッチンの位置を変えたりと、LDKの使い方そのものを見直すスタイルです。家族構成の変化や生活動線の改善を目的に選ぶ人が多く、設計や構造の工夫が求められるぶん、費用もやや高めになる傾向があります。

「フルリノベーション」は、内装も設備もすべてを一新する大がかりなリフォームです。 デザインにこだわりたい方や、築年数が経っている住宅を新しくしたいと考えている方に選ばれることが多く、費用は最も高くなります。

費用はあくまで目安であり、建物の状態や使用する設備のグレード、オプションなどによって変わります。「まずはどれが自分たちに合っているのか」を考えるところから始めてみると、スムーズに計画を進められるでしょう。

LDKリフォームの種類と種類別参考価格

LDKリフォームにはさまざまな方法がありますが、大きく分けると「部分リフォーム」「間取り変更リフォーム」「フルリフォーム」の3つです。 どのリフォームがあっているかは、家の状態や家族構成、ライフスタイルによっても違います。 それぞれの特徴と費用の目安を詳しく見ていきましょう。

部分リフォーム

キッチンや壁紙、床材など、LDKの一部分だけを改修するのが部分リフォームです。
「古くなったキッチンを入れ替えたい」「壁紙の汚れが目立ってきた」など、気になる部分だけを変えたい方に選ばれています。

このタイプのリフォームは、比較的短期間で工事が完了し、費用も抑えやすいのが特徴です。
キッチン交換のみなら約50万円～、床材の張り替えや照明の変更などを加えると約100万円 ～150万円ほどですが、全体的には他のリフォームより安く収まります。

「今すぐ大がかりな工事は難しいけれど、気になるところから手をつけたい」という方におすすめの方法です。

間取り変更リフォーム

間取り変更リフォームでは、壁の撤去や建具の位置変更などによって、LDKの空間全体をつなげ直すような工事を行います。 「ダイニングとリビングを一体化したい」「キッチンを対面式にして家族とコミュニケーションを取りやすくしたい」など、暮らし方に合わせてレイアウトを変えるのが目的です。

このタイプは、構造や配管の位置に関わる工事も含まれることが多く、部分リフォームよりも費用は高めになります。 目安としては約200万円〜ですが、住宅の構造によっては、さらに費用がかかる場合もあります。

家族構成やライフスタイルが変わったとき、より暮らしやすい空間に整えるために選ばれることが多いリフォームです。

フルリフォーム

フルリフォームでは、キッチンや床、壁、天井といったLDK全体を新しくします。 老朽化した設備の入れ替えはもちろん、内装のデザインまでまるごと新しくできるため、新築のような雰囲気をつくり出すことが可能です。

工事の規模が大きくなる分、費用も高額になりやすく、一般的には500万円以上を見込んでおくと良いでしょう。

「せっかくリフォームするなら、LDK全体を自分たちの理想に合わせて作り直したい」 そんな希望を持つ方にぴったりのリフォーム方法です。

LDKリフォームで人気の施工内容と費用イメージ

LDKリフォームといっても、内容や規模はさまざまです。ここでは「部分リフォーム」「間取り変更」「フルリフォーム」の人気の高い施工例とその費用目安を紹介します。

キッチンリフォーム

部分リフォームとして最も選ばれているのが、キッチンまわりのリフォームです。 古くなった設備の入れ替えはもちろん、「壁付けから対面式にしたい」「収納スペースを増やしたい」といった施工が行えます。

キッチンの本体交換だけであれば約50万円前後から可能ですが、レイアウトの変更や配管工事などが必要な場合は、100万円〜150万円ほどかかることもあります。

また、最近ではIHクッキングヒーターや食洗機付きシステムキッチンへの切り替えなど、家事を楽にするための設備の変更も人気です。

空間の一体化や回遊動線づくり

間取り変更リフォームのなかでも、「壁を取り払ってLDKをひと続きにする」といった空間の一体化は人気があります。 リビング・ダイニング・キッチンをひとつの大きな空間にまとめることで、家族の存在を身近に感じながら過ごせるのも魅力といえるでしょう。

また、キッチンやダイニングまわりに回遊動線をつくることで、家事のしやすさや移動がしやすくなるのも嬉しいポイントといえます。

こうした間取りの変更には、構造的な制約や配線・配管の調整が関わるため、費用は200万円〜400万円程度が一般的な相場です。 LDKの広さによって変わるため、詳しい値段は、リフォーム会社に見積もりを取ってみるのが良いでしょう。

監修者：
二級建築士・
宅地建物取引士
Archi-biZ

間取り変更を検討するときに一番重要なのが、「その壁が撤去できるかどうか」です。構造形式にもよりますが“耐力壁”を誤って取り除くと構造安全性が保てません。実は、築年数の古い住宅ほど耐震基準が現在と異なるため、壁を抜く際には耐震補強が必要になる場合もあります。施工会社によって判断基準が曖昧なこともあるので、構造計算や現地調査をしっかり行ってくれる会社か確認しましょう。「壁は抜けません」と言われても、補強案で実現できることもあるため、複数社に相談すると選択肢が広がります。

デザイン統一や設備の一新

フルリフォームでは、LDK全体を新しくし、「暮らしやすさ」も「見た目の美しさ」も同時に叶える施工が人気があります。 たとえば、床材・壁材・照明・キッチン・収納までをトータルでコーディネートし、統一感のある空間に仕上げることが可能です。

工事の内容や規模によって費用は大きく違いますが、500万円〜目安に考えておくと安心といえるでしょう。

LDKリフォームで後悔しない費用ポイント

LDKリフォームは、家の中でも広い範囲に関わる大がかりな工事になることが多いため、費用に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 「思ったよりも高くついた」「もっと比較しておけばよかった」といった後悔をしないために下記の方法を紹介します。

LDKリフォームで後悔しない費用のポイント

• 見積もりは複数取り比較する
• 設備選びで後悔しないために意識したいポイント
• 補助金や助成金を活用する

それぞれ解説します。

見積もりは複数取り比較する

リフォームの費用でよくある失敗が、「予想よりも高かった」「追加費用が発生してしまった」といったケースです。 こうしたトラブルを避けるためにも、見積もりは必ず複数の業者に依頼し、比較することが大切です。

価格だけでなく、提案の内容や工事範囲、保証の有無などを確認することで、それぞれの業者の特徴が見えてきます。 また、一式という表記だけでまとめられている見積もりには注意が必要です。できるだけ細かく内訳が書かれているかを確認し、不明点があれば遠慮せずに質問しましょう。

信頼できる業者を見つけることは、快適なリフォームを実現する第一歩です。

設備選びで後悔しないために意識したいポイント

LDKリフォームを検討する中で、意外と見落としがちなのが設備選びです。 最新のキッチンや便利な収納、デザイン性の高い床材など、カタログやSNSを見ていると「これもいいな」「せっかくならこっちも…」と、つい理想を詰め込みたくなることもあるかもしれません。

しかし、ここで注意したいのが「費用のバランス」です。 設備や素材にこだわるほど、当然ながら金額も上がっていきます。たとえば、キッチンを最新のモデルにすると、それだけで数十万円の差が出ることも珍しくありません。

大切なのは、何に優先してお金をかけるかを整理しておくことです。 たとえば「家事のしやすさを重視したい」「掃除がしやすい床材にしたい」など、日常の困りごとを解決できる設備に予算を使うと、満足度の高いリフォームにつながるでしょう。

また、見積もりを比較する際には、同じように見えるプランでも、設備のグレードやオプションの有無によって費用が大きく変わることもあります。 大切なのは、価格だけで判断せず、使い勝手やメンテナンス性など、長く暮らす目線で考えることです。

監修者：
二級建築士・
宅地建物取引士
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設備の中でもリフォーム需要が高いのがキッチンです。そしてキッチンを選ぶ際に重要なのが「高さ」「通路幅」です。一般的には【身長÷2＋5cm】が作業しやすい高さの目安です。また、いつも2人でキッチンに立つ場合や作業中に後ろを通る場合では通路幅が狭いと複数人での作業がしづらく、キッチンと食器棚を同時に開けるとぶつかることも。一人のみ使う場合は80~90cm、複数人で使う場合は100～120cmが目安となります。カタログの見た目だけで決めず、実物のショールームでサイズ感と動線を必ず確認しましょう。

補助金や助成金を活用する

リフォーム内容によっては、国や自治体の補助金・助成金制度を活用できる場合があります。 とくに省エネ化や、こどもエコすまい支援事業などは自治体によっては独自の住宅リフォーム助成制度などがあり、数万円〜数十万円の補助が出ることもあります。

ただし、申請には条件があることが多く、期限や書類の提出も必要になるため、早めに情報を集めておくと良いでしょう。

対応しているリフォーム会社であれば、申請サポートをしてくれるところもあるので、相談してみると良いかもしれません。

LDKリフォームの選び方や種類別メリット・デメリット

LDKリフォームは、目的や予算に応じてさまざまな選択肢があり、どの方法が自分たちの暮らしに合っているのかを考えたうえで、リフォームを進めることが大切です。 ここではLDKリフォームを検討する際に意識したいポイントと、リフォームの種類ごとのメリット・デメリットについて解説します。

LDKリフォームで考えておきたいポイント

LDKリフォームには、部分的なものから空間全体を変えるものまでさまざまな種類があります。どのリフォームを選ぶべきか迷ったときは、以下の3つのことを意識して選択すると良いでしょう。

LDKリフォームで考えておきたいポイント

• 空間の広さと使い方
• 予算と工期
• デザインと設備のこだわり

それぞれ解説します。

空間の広さと使い方

まず考えたいのは、今のLDKの広さや使い方が、家族と生活する上で合っているかどうかです。 たとえば、子どもが成長して家族みんなで過ごす時間が増えたことで、「リビングが少し狭く感じる」といった変化があるかもしれません。

また、「キッチンが孤立していて会話しにくい」「動線が悪くて家事がしづらい」といった悩みも、空間のつくりを見直すタイミングといえるでしょう。 間取りを変更することで、使いやすく快適な空間へと生まれ変わる可能性があります。

予算と工期

どこまでのリフォームをするかは、予算とのバランスも大切です。 「古くなったキッチンだけを交換したい」といった部分的なリフォームであれば、フルリフォームに比べて費用を抑えられ、工期も短く済みます。

一方で、間取りの変更やLDK全体を新しくするフルリフォームになると、数百万円単位の費用がかかり、工期も数週間から1か月以上になることもあります。 仮住まいが必要なケースもあるため、生活への影響も含めて無理のない範囲で計画しましょう。

デザインと設備のこだわり

せっかくリフォームするなら、見た目や使い勝手にもこだわりたいという方も多いのではないでしょうか。 たとえば、インテリアのテイストをLDK全体で統一したり、収納力のある家具や最新のキッチン設備を導入したりと、理想を叶える方法はたくさんあります。

しかし、デザイン性や設備のグレードを重視すると、想定よりも費用がかさむこともあります。「ここはこだわるけど、ここは標準仕様で」といったバランスを考えておくと、満足度の高いリフォームにつながるでしょう。

メリットとデメリット

LDKリフォームの種類によって、費用や工期、空間の仕上がりなどに違いがあります。

たとえば、部分リフォームは「キッチンだけ変えたい」など、気になる箇所を手軽に変更したいときにおすすめですが、一部分だけ新しくなるため空間の統一感が出にくいのが難点です。

一方で間取り変更リフォームなら、空間を広くしたり動線を整えたりでき、暮らしやすさがアップします。ただし、構造によっては希望のレイアウトにできないこともあります。

フルリフォームは、設備も内装も新しくできるため、LDK全体を理想の空間に仕上げたい人におすすめですが、内容によっては仮住まいが必要になるケースもあります。

LDKリフォームの施工までの主な日数と流れ

LDKリフォームは、内容や規模によって工期が大きく変わります。 「どこをどこまでリフォームするか」によって必要な日数が大きく変わるため、事前に全体のスケジュール感を把握して、流れを確認しましょう。 主な流れは下記のとおりです。

LDKリフォームの施工までの主な日数と流れ

• 情報収集・イメージ固め
• 見積もり・プランの相談（1～2週間）
• 契約・詳細プラン決定（1～2週間）
• 工事準備・着工（数日～）
• 施工（部分リフォーム：約1週間～／フルリフォーム：3〜4週間以上）
• 完成・引き渡し・アフターサポート

ここでは、LDKリフォームが完成するまでの主な流れと、それぞれの工程にかかる日数の目安を解説します。

情報収集・イメージ固め

まずは、「どこをどう変えたいのか」「どんな雰囲気にしたいのか」といったイメージを明確にすることからスタートします。 SNSや施工事例サイトなどを参考にしながら、理想のLDK像を膨らませていくと良いでしょう。

見積もり・プランの相談（1～2週間）

イメージがある程度固まったら、リフォーム会社に相談・見積もり依頼をします。 複数社に相談し、相見積もりを取るのがおすすめです。 費用だけでなく、提案内容や担当者との相性も比較するポイントになります。

契約・詳細プラン決定（1～2週間）

依頼先が決まったら、正式な契約と詳細なプランの打ち合わせを行います。 使用する設備や内装のデザイン、スケジュールなど細かい部分を決めていく大切な工程です。

工事準備・着工（数日～）

着工前には、工事範囲の養生やリフォームの内容によっては仮設の設置など、準備が必要になります。また、必要に応じて仮住まいの手配や荷物の移動も行います。

施工（部分リフォーム：約1週間～／フルリフォーム：3～4週間以上）

工事の期間は、リフォームの内容によって違います。 キッチン交換などの部分的なリフォームであれば、1週間前後で完了することもありますが、間取りの変更やフルリフォームになると、3～4週間以上かかる場合も少なくありません。

完成・引き渡し・アフターサポート

工事が完了したら最終確認を行い、問題がなければ引き渡しとなります。 引き渡し後も、アフターサポートやメンテナンス体制が整っている会社を選んでおくと、長く安心して暮らせるでしょう。

全体としては、打ち合わせを含めると1〜2か月前後かかるとみておくと良いでしょう。 スムーズに進めるためにも、早めに準備を始めておくことをおすすめします。

監修者：
二級建築士・
宅地建物取引士
Archi-biZ

リフォームは工事範囲により、工事期間中の生活動線が大きく制限されます。特にキッチンやお風呂など水回りが使えない期間は、調理方法や入浴環境を事前に考えておく必要があります。マンションの場合は、部分リフォームでも養生や解体の振動・音が必ず発生するため、管理組合への届出が必要なこともあります。工事中に思わぬトラブルにならないよう、工事中の生活シミュレーションをしておくと、満足度が格段に上がりますよ。

まとめ

この記事では、LDKリフォームの種類や費用相場、後悔しないためのポイント、施工までの流れについて詳しく解説しました。

LDKリフォームは、大きく分けて「部分リフォーム」「間取り変更リフォーム」「フルリフォーム」の3種類があります。

部分リフォームは50万円～150万円程度で、キッチンの交換や床の張り替えなどが中心です。間取り変更リフォームは200万円～400万円前後が目安で、空間の一体化や動線の見直しを行います。LDK全体を新しくするフルリフォームは、500万円以上かかる場合もあります。

リフォームの種類によって費用や工期が大きく変わるため、目的や予算に応じた選択が大切です。またリフォームの補助金も自治体によっては用意されているため、上手く利用し、費用を抑えて理想の住まいを実現しましょう。

理想のLDKを実現するために、まずは情報収集から始め、自分たちの暮らしに合ったリフォームを検討してみてください。

監修者：
二級建築士・
宅地建物取引士
Archi-biZ

今の暮らしをより良くしたいと感じたとき、LDKリフォームはその手段のひとつです。 大がかりな工事でなくても、日々の使い勝手が変わるだけで暮らしやすさは大きく変わります。 部分的な改修から間取りの見直し、住まい全体のリニューアルまで、目的や予算に合わせた選択肢があります。 「こんな暮らしができたらいいな」と感じたら、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。 費用の目安や施工の流れを知っておくだけでも、リフォームへのハードルはぐっと下がります。 理想のLDKを実現するために、ぜひ参考にしてみてください。